道都大・佐藤峻一 極寒の中で磨かれたスプリット

[ 2012年10月21日 10:00 ]

ドラフト直前連載

 運命の日が近づいても、道都大・佐藤峻一のひょうひょうとした雰囲気は全く変わらない。指名を受ければ、北海道内の中学、高校、大学を経た選手としては初のドラフト指名(育成枠除く)となる。国内全12球団から調査書が届いている右腕は「そうなれば光栄。歴史に名を刻めますね」と今からその瞬間を心待ちにしている。

 札幌から約300キロ、大雪山の東端で周囲を山に囲まれ、町面積の8割以上が森林という人口3000人余りの置戸(おけと)町の出身。厳しい寒さの中で鍛えた体から最速149キロの直球と、スプリット、スライダーの変化球を投げ分ける実戦派タイプで地元の日本ハムなどが興味を示している。

 高校までプロを意識したことはなかった。札幌市の隣の北広島市の道都大に進学したのも「純粋に野球がしたかった」から。転機になったのは、昨年の全日本大学選手権で2勝を挙げるなどの実績が評価され、選出された昨年12月の大学日本代表強化合宿(愛媛)だ。紅白戦で全国の好打者と対戦し「自分の縦の変化は通用する。極めようと思った」とスプリットに手応えを感じた。1メートル78、70キロと細身だが、バレーボール経験者の両親譲りの手首の強さと体のバネが特長だ。

 今秋は、前身の北海道産業短大時代以来、38年ぶりに明治神宮大会の出場権を獲得。今はほぼ毎日ブルペンに入り、大学最後の全国舞台に備えている。「いい感じで道はきている」。小さな町が生んだ右腕は自然体でその時を迎える。 (竹内 敦子)

 ◇佐藤 峻一(さとう・しゅんいち)1991年(平3)1月8日、北海道常呂郡置戸町出身の21歳。置戸小3年の時「置戸ジャガーズ」で野球を始める。北見柏陽3年夏の北北海道大会では準々決勝で敗れた。道都大では1年春から登板し、全日本大学選手権に3度(1、3、4年)出場。家族は両親。1メートル78、70キロ。右投げ右打ち。

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