ブラウン“明確得点論”理想と現実の差もはっきり

[ 2010年9月8日 06:00 ]

<ソ・楽>初回無死一塁、三振に倒れた楽天・嶋

 【楽天0―3ソフトバンク】無死一塁から2点以上を奪って、序盤に試合の主導権を握る。楽天・ブラウン監督の理想は明確だ。その場面は初回にやってきた。先頭の聖沢が右前打で出塁し、打席にはチームトップの打率・315をマークする嶋。1死二塁より無死一、三塁の好機を求め、犠打のサインは出なかった。しかし、結果は5球目に空振り三振。続く鉄平が併殺に倒れて無得点に終わった。

 ブラウン監督は今季、捕手の嶋を2番で17試合起用している。守備で負担のかかるポジションでありながら、2番を任せる理由を「右打ちがうまく、守備隊形などを見ながら状況に応じた打撃ができる」と説明。犠打を使わずに得点機を広げる適任と考えている。
 チームは昨季から続く長打力不足を解消できていない。チーム本塁打78本は両リーグ最少。一発での大量得点が期待できないからこそ、単打でチャンスを広げる必要がある。「嶋は今後も2番で起用していきたいし、一、三塁をつくる攻撃も続けていく」と指揮官。来季へつなげるためにも、残り試合で理想と現実の差を少しでも縮めておきたい。

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2010年9月8日のニュース