「一番の大仕事」球児 虎の子1点&首位守った!

[ 2010年9月8日 06:00 ]

<神・中>9回、最後を締めた阪神・藤川(右)は真弓監督に迎えられる

 【阪神1―0中日】照れくさそうに阪神・藤川は笑った。負けられない一戦でスタンリッジとの完封リレー。8回から2回で1安打4四死球とふらついたが、今季最多タイ37球で虎の子の1点を守り、がっちり首位をキープした。

 「もうちょっと格好いいピッチングがしたかったんですけど、ちょっと…。強いですね中日は。でも今シーズンで一番の大仕事です」
 0・5ゲーム差の2位中日との首位攻防第1ラウンドだった。打線の援護は5回、鳥谷の中犠飛による1点のみ。それで十分だった。先発のスタンリッジが7回を4安打無失点に抑えると「何とかこのゲームは取りたい」と真弓監督は8回から迷いなく藤川を投入。守護神にとって今季2度目の8回先頭からの登板も「3回くらい行きますとはコーチに言っていた」と望むところだった。
 8回は1死一、二塁を招いた。森野の中堅奥への大飛球は風に救われた。2死満塁と広がったピンチでは、ブランコをきっちり見逃し三振に斬った。9回も2死一、二塁としたが、荒木を中飛に抑えた。来日初の2ケタ10勝目を挙げたスタンリッジは「個人的な目標だったけど、チームが勝ったのが大きい」。そしてスタンリッジと並んだお立ち台で藤川は「いいピッチングしてくれたので行きづらかった。スタンが行ってくれた方がいいんじゃないかと、もう一人の僕がビビッてた」とおどけた。
 看板の強力打線が目立っていた今シーズン。大事な首位攻防第1Rで、2人が今季初めてのチームの1―0完封勝ちを演習した。「頭を取れば優勝っていうものが近づくと思った」。守護神の言う通り、8日にも優勝マジックがともる。

 ≪8日にもM点灯≫首位の阪神が2位中日に勝ったため、8日にも阪神に優勝へのマジックナンバーが点灯する。条件は阪神が中日に○、巨人が横浜に●でM18、阪神が中日に△、巨人が横浜に●でM19が出る。

 ▼阪神・浅井(8回1死一、二塁で中日・森野のフェンスぎりぎりの当たりを捕り)風があったんで失速した。
 ▼阪神・鳥谷(5回1死三塁から決勝の中犠飛)楽な場面でしたから。最低でも犠牲フライと思っていた。追い込まれてましたけど、当てれば何とかなる、と。

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2010年9月8日のニュース