松本逆転V打!巨人「原点」回帰で4連覇に望み

[ 2010年9月8日 06:00 ]

<横・巨>8回2死二・三塁、巨人・松本は適時打を放ちガッツポーズ

 【巨人6―4横浜】初心に帰って白星をつかんだ。巨人は7日、横浜戦で4点差を跳ね返して逆転勝利を飾り、自力優勝の可能性を復活させた。原辰徳監督(52)による試合前の訓示に奮起した打線は、松本哲也外野手(26)の勝ち越し2点適時打など2発を含む14安打で6得点。首位・阪神との3ゲーム差は変わらないが、連敗を4で止めて貯金を2ケタに戻したチームは、残り21試合での逆転リーグ4連覇を目指す。

【試合結果


 チームスローガンでもある「原点」に戻ったチームが、4点ビハインドをはね返した。リーグ4連覇に向けて一戦必勝が続く原監督は「ズルズルいく雰囲気の中で、逆転して勝ったのは大きい」とナインを称えた。
 3回に二塁・古城が2つの適時失策を犯すなど一挙4失点。原監督は逆転を目指して攻撃的なタクトを振った。4回に2点を返し、なお1死一、三塁で投手の朝井にスクイズを指令。朝井のサイン見落としで失敗に終わったが、相手の失策もあって二、三塁と状況が変わると、1ストライク1ボールで代打・高橋を送った。結局、得点には結びつかなかったが、5回は小笠原がチーム今季200号で自身6年連続の30号ソロ。6回は古城が同点ソロを放ち、8回は2死二、三塁から松本が決勝右前打を放った。
 長期遠征だった過去8試合で1勝6敗1分け。前カードの中日3連戦は3連敗で球団ワーストのナゴヤドーム9連敗の屈辱も味わい、自力Vの可能性も消えた。試合前のミーティングで原監督はナインに語りかけた。「野球は点取りゲーム。野手は1点でも多く取って投手をカバーし、投手は1点でも少なく抑えて流れをつかもう。もう一回、開幕に戻ったつもりで手をつなごう」。ナインは手をつないで輪になり、主将の阿部が「全力で頑張りましょう」と声を張り上げた。ここ数年のシーズン開幕戦で行っている儀式で気勢を上げ、点取りゲームを制した。
 首位・阪神との3ゲーム差は変わらないが、2位・中日に1・5差となり、自力Vの可能性が復活。自身10度目の30号が歴代2位タイとなった小笠原は「きょうみたいに粘り強くいきたい」と語り、2安打2打点の松本も「他のチームのことは気にせず勝っていきたい」と言葉に力を込めた。
 「勝負は待ったなしの近くまで来ている。どこかに“歓喜”の気持ちを持って戦ってほしい」と原監督。リーグ4連覇を狙えるのは巨人だけ。残り21試合で底力を見せる。

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2010年9月8日のニュース