接近!2位と1差 「低サラリー集団」快進撃が一転 今が正念場

[ 2010年9月8日 07:36 ]

昨季に新守護神としてセーブ王を獲得、5日現在37セーブを挙げているパドレスのベル

 開幕前の低い下馬評を覆し、快進撃を続けてきた米大リーグのパドレスが正念場を迎えている。6日にドジャースに勝ち、連敗は10でストップしたが、ナ・リーグ西地区首位ながら、2位ジャイアンツに1ゲーム差まで迫られている。

 予算削減を掲げる球団は、昨季途中にはエースのピービをホワイトソックスに放出。米紙USAトゥデーによると、開幕時の選手年俸総額が全30球団で26位の3700万ドル(約31億円)の「低サラリー集団」だ。
 それでも開幕から順調に白星を重ねてきた。主砲ゴンザレスは「われわれは毎日きっちりとした野球をしてきた」と胸を張る。バントなどの小技を絡めて点をもぎ取り、両リーグ1位のチーム防御率を誇る投手陣が守り切る。その中でも多彩なリリーフ陣の踏ん張りが目を見張る。
 新守護神として昨季セーブ王を獲得し、今季37セーブ(5日現在)のベルは「僕らは刺激し合っている。境遇が似ているせいだろう。ここで自分の居場所を見つけたんだ」。 ベルやムヒカは移籍組で、左腕サッチャーや鋭い変化球を操るグレガーソンもプロ入り時は低評価だった。
 現役時代にメジャーで121勝を挙げたブラック監督はエンゼルスの投手コーチとして02年ワールドシリーズ制覇を支えた経験を持つ。エンゼルスのソーシア監督は「投手主体の守りを重視する哲学を共有してきた」と言う。
 その野球は右中間が深く、海風で打球が伸びにくい本拠地ペトコ・パークでは存分に生きる。「開幕前は見向きされなかったよ」とゴンザレスは言う。反骨心を土壇場で力に変えたい。(共同)

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2010年9月8日のニュース