CSあきらめない!岩隈“通過点”100勝

[ 2010年9月1日 06:00 ]

<ロ・楽>通算100勝を達成し花束とウイニングボールを手にファンの声援に答える岩隈

 【楽天8―2ロッテ】楽天の岩隈にとっては単なる通過点。節目の勝利にも特別な感情がわくことはなかった。「100勝は通過点としか考えていません。とにかく勝てる投手に。これからもそういう投手でいたい」。6回4安打無失点で今季9勝目を挙げ、通算100勝に到達。通算205試合目での到達は史上9位タイのスピードとなった。

 プロ初登板を除いて、204試合連続で先発登板。これは山内新一(元南海)の286試合に次ぐ歴代2位の記録だ。自らの調子に関係なく、先発投手の役割はチームに白星をつけること。岩隈の考えにブレはない。この日も毎回走者を背負ったが、要所を締めた。4回1死一、二塁では大松、的場をフォークで内野ゴロ。続く5回1死一、二塁でも、井口を外角低めのフォークで狙い通りの三ゴロ併殺とした。「調子は良くなかったが、大事なところでフォークを低めに投げることができた」。宝刀フォークでピンチを切り抜けた。
 通算91勝でプロ11年目の開幕を迎えた。「100勝は今季の1つの目標だったが、この時期になるとは…」。リーグ4位の防御率2・73ながら、打線の援護に恵まれず、交流戦は5戦未勝利。1カ月以上も白星に恵まれない時期もあった。「勝てるときは簡単に勝てるのに。今年は試練の年なのかも」。普段は験担ぎをすることはないが、「白星がつきそうなので」と左腕に透明の小物を身に着けてマウンドに上がったこともあった。
 チームは、既に自力CS進出の可能性が消滅。さらに、田中は右大胸筋部分断裂で今季絶望となった。それでも岩隈は変わらない。「全試合勝つつもりでマウンドに上がる。あきらめずに田中の分もカバーしていくしかない」。それがエースと呼ばれる男の務めだ。

 ▼楽天・草野(先制打を含む2安打2打点)たまたま来た球を打っただけだよ。岩隈の100勝は知らなかった。「おめでとう」と言っておいて。

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2010年9月1日のニュース