JR北海道・福山 技巧派転向で得た本当の「自信」

[ 2010年9月1日 06:00 ]

<JR北海道・三菱重工名古屋>三菱重工名古屋に敗れ、無念の表情を見せるJR北海道・福山

 【野球が好きだから・JR北海道0―2三菱重工名古屋】またここに戻ってくる。7回から登板し本塁打による1点を失ったJR北海道・福山だが、敗戦直後にもかかわらず、打ちひしがれた様子は全くなかった。

 「あの本塁打以外は打たせて取る自分の投球はできたと思う。全国でも全然通用するんだという自信は持てた」
 法大時代はMAX148キロの本格派として鳴らしたが、三菱ふそう川崎では鳴かず飛ばずだった。一方で同期入社の矢貫は08年ドラフトで日本ハムから3位指名。2年目の今年6月29日の西武戦(新潟)では先発でプロ初勝利も挙げた。ショックだった。「実は自分の中では矢貫より上だと思ってたんです。でもそれは自分の間違いだったと気づいた」。
 三菱ふそう川崎の突然の休部を受け、09年には「新たな気持ちでやるために」と、その矢貫が本拠地とする札幌にあるJR北海道に移籍。そして、技巧派への転向を決意。現在のスリークオーターとも横手ともつかない変則フォームをつくりあげ、新天地でエースにのしあがった。
 25歳で投球フォームを変えても、なお投げ続ける。「野球が好きなんですよ。もっとうまくなれると思ってるし、10年後も投げていたい」。福山の野球人生にまだ終わりは見えない。

 ◆福山 雄(ふくやま・ゆう)1983年(昭58)9月11日、高知県生まれの26歳。高知―法大―三菱ふそう川崎を経て09年にJR北海道入り。高知時代の01年にセンバツに出場。3回戦で市川(山梨)に敗れた。法大では通算7勝9敗。1メートル83、80キロ。右投げ右打ち。

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2010年9月1日のニュース