スタン8勝目!極上舶来3本の矢で燕止めた

[ 2010年8月15日 06:00 ]

<神・ヤ>8勝目のスタンリッジはお立ち台で笑顔のガッツポーズ

 【阪神4-3ヤクルト】阪神のスタンリッジが右腕を掲げ、阪神ファンの大声援に応えた。「(チームは)負けがこんでいたので、いい投球を見せられて良かった」。来日最多8勝目を挙げた優良助っ人は、そう言って白い歯を見せた。

 好調ヤクルト打線も黙らせた。初回2死一塁では、121キロの重いカーブでホワイトセルのバットをへし折った。2回1死一、三塁のピンチも川端を142キロのシュートで遊ゴロ併殺に仕留めた。3回の先頭打者を打ち取る前に球数は50を超えた。本調子ではなかったが「うちには素晴らしい救援陣がいる」と、完投を考えずに飛ばした。

 状態は万全ではない。3日の巨人戦(東京ドーム)で自身の6連勝がストップ。8日の中日戦(ナゴヤドーム)登板は背筋痛で回避した。この日は中10日のマウンドだった。その間、チームは5連敗。一度は取り戻した首位の座も、前日のヤクルト戦に敗れ、1日で陥落していた。「何とか抑えてチームの勝利に貢献したかった」。その思いで7回途中まで5安打2失点と試合をつくった。

 その姿に同僚助っ人たちがバットで応えた。安打数リーグトップのマートンは初回、3回と2打席連続安打。先頭打者で出塁すると、どちらも得点に絡んだ。「毎日、一番いい姿勢を見つけている」という完ぺきなフォームの追求で、4試合連続マルチ安打だ。チーム打点王のブラゼルも負けていない。3回1死一、二塁ではバットを折りながら右前にはじき返し、3点目をもたらした。

 巨人を1差でピタリ追走。真弓監督も「連勝してるチームを止めるのは大変。これでタイガースのペースでいけるんじゃないか」と右腕の活躍に上機嫌。スタンリッジ、ブラゼル、マートン。虎の3本の矢は、極上の舶来品だ。

 ◆過去の虎優良助っ人

 ☆ランディ・バース 85年に打率・350、54本塁打、134打点でリーグ3冠王とMVPを受賞。21年ぶりのリーグ優勝、日本一に貢献した。83~88年の6年間で614試合出場、打率・337、202本塁打、486打点。86年も3冠王に輝き「史上最強の助っ人」と言われた。
 ☆トレイ・ムーア 03年に先発ローテーションの一角として10勝6敗、防御率4・35でリーグ優勝に貢献。02~03年の2年間所属し20勝17敗、防御率3・72。04年はオリックスに移籍。
 ☆ジョージ・アリアス 03年に打率・265ながら38本塁打、107打点でリーグ優勝に貢献。02~04年の3年間所属し、95本塁打、273打点。
 ☆ジェフ・ウィリアムス 03年は52試合で25セーブ、防御率1・54でリーグ優勝に貢献。05年からはセットアッパーとして、藤川、久保田と救援トリオ「JFK」を結成した。09年まで7年間所属し、371試合登板で47セーブ、141ホールド、防御率2・20。

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2010年8月15日のニュース