日本ハム・新庄監督、ついに287試合目で初貯金「最高やね。1位だもん」

[ 2024年3月30日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム4―1ロッテ ( 2024年3月29日    ZOOマリン )

<ロl・日>ナインを迎える新庄監督(撮影・長久保 豊)
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 日本ハム・新庄剛志監督(52)が就任3年目で初めて開幕白星をつかんだ。プロ野球は29日、全国各地で開幕し、2年連続最下位から巻き返しを図る日本ハムは敵地でロッテを4―1で下し、19年以来5年ぶりに開幕戦を制した。初の開幕投手を務めた伊藤大海投手(26)が6回4安打無失点。就任から287試合目で初めての貯金1。「勝負の年」と宣言する中で、秘蔵っ子たちが躍動した。

 喜びを隠しきれなかった。試合後に取材スペースに現れた新庄監督は開口一番、「しゃあっ!」と叫んだ。求め続けた開幕戦の勝利。頬は緩みっぱなしだ。チームにとっても5年ぶりの勝利だが「5年前…。俺はバリ島にいたからね。あまり関係ないかな。バリで犬の散歩をしてたので、ちょっと分からないです」といつも以上にトークの切れも増した。

 開幕投手を託した伊藤が6回無失点と見事に期待に応えた。春季キャンプ中から誰よりも早く球場やミーティングに姿を現すなど、過去2年に見られなかった成長した姿を評価していた中での好投。「去年と全然違う。安心感だらけ。今日の伊藤君はでかく見えましたね」と目を細めた。

 現役時代から大事にしている言葉は「努力は一生、本番は一回、チャンスは一瞬」。就任直後から事あるごとに口にし、自身としても「俺は監督のチャンスは3年。この3年を一瞬と思っている」と就任3年目の今季に懸けてきただけに、開幕戦への思いも強かった。「今年に関しては、開幕戦を取らないと乗っていけないと思っていた。負けていたら、143分の1って言おうとしてたけど、この1勝はめちゃくちゃでかい」と笑った。

 選手もその一瞬のチャンスをつかんだ。初の開幕マスクで起用した9番・田宮が決勝打を含む2安打1打点と躍動。7番・水野が2安打、開幕直前に1軍に上げ、スタメンに抜てきした奈良間も1安打を放つなど、下位打線の3人で計5安打。「水野君と田宮君は活躍してくれそうな気がしていた。奈良間君は(最近)気合が入ってなかったので、わざと(2軍に)落としたけど、(開幕に)合わせて連れ戻そうと心は決まっていた」と語った。

 就任から287試合目で初の貯金1となる勝利に「最高やね。1位だもん。この20試合が大事。ニューヒーローたちが凄い成績を残せば、ノリノリで突っ走ってくれる気がする」と予言した。今季のチームスローガンは自らの発案でファンから公募した「大航海」。目指す頂点へ、これ以上ない船出となった。(田中 健人)

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