ソフトバンク・有原「次はもっとしっかりした形で」 3度目の正直で開幕戦白星をつかんだ

[ 2024年3月30日 06:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3-1オリックス ( 2024年3月29日    京セラD )

<オ・ソ>7回、交代を告げにマウンドへ足を運んだ小久保監督(右)とグータッチする有原(撮影・椎名 航)
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 敵地まで駆けつけたファンの拍手が、ソフトバンク・有原には心地良かった。日本ハム在籍時の20年以来4年ぶり3度目の開幕投手の大役。6回2/3、7安打1失点と粘り抜いて初の開幕戦白星をつかんだ。まさに3度目の正直に「ようやくという感じ。個人的にもうれしいし、小久保さんの1試合目でチームを勝利に導けたのは少し自信にして、次もいい投球をしていけたらと思います」と語った。

 目の前の打者だけに集中した。1―0の初回2死一、二塁で宗に適時二塁打を浴びて同点とされたが、ここでギアを上げた。なおも2死二、三塁で紅林への初球に、この日最速155キロを刻む。最後は見逃し三振で終えた。2回以降は追加点を許さない。7回2死一、三塁で降板し「ピンチで降板した形が良くなかった。中継ぎに助けられた」と反省したが、堂々のピッチングだった。

 1軍での初陣に臨む小久保監督から贈られた言葉通りの力投だった。宮崎キャンプ中の2月21日夜、宿舎の監督室に呼ばれ開幕投手を託された。その際に筆字で「前後裁断」との言葉が記された手紙を受け取った。過去も未来も考えず、今に集中する――。「めちゃくちゃいい言葉」と感銘を受けた。「今日は一番、それができていたと思います」と胸を張り、小久保監督も「初回の点から“これ以上はダメだ”というスイッチの入れ方。本当にいいところが出ました」と称えた。

 チームを8年連続の開幕戦勝利に導いた新エースは「次はもっとしっかりした形で、もう少しイニングを投げられたらいい」と頼もしかった。 (井上 満夫)

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