【センバツ】9回2死で「悔しい」降板の報徳学園・間木 マウンドで笑顔を見せたワケと今朝丸に掛けた言葉

[ 2024年3月30日 17:20 ]

第96回選抜高校野球大会第10日準決勝   報徳学園4-2中央学院 ( 2024年3月30日    甲子園 )

<報徳学園・中央学院>9回、報徳学園・間木は今朝丸(右)にマウンドを譲る(撮影・岸 良祐) 
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 報徳学園(兵庫)が、選抜大会初勝利から快進撃が続く中央学院(千葉)との準決勝に臨み、決勝進出を決めた。

 初回に4番・斎藤の中前適時打で先手を奪い、同点の4回には辻本の勝ち越し適時打、間木のセーフティースクイズで加点。5回には山岡の右前適時打で4点目を奪った。そつのない攻撃で常に先手を奪い、逃げ切った。

 先発の間木は8回まで2失点と完投ペースだったが、9回2死二、三塁と一打同点のピンチを招くと、今朝丸にマウンドを託した。最後は今朝丸が2球で切り抜けて、好救援となった。

 決勝進出の試合結果には「うれしい気持ち」と語った間木だが、あと1人での降板には「本当に悔しいの一言。投手としてやってはいけないことだった」と反省した。

 一方でマウンドを譲ったのが、ライバルでもあり、好投手の今朝丸。「信頼しながら、頼むぞという願いを込めて見ていました」という。

 9回も疲れを感じていなかった間木は「絶対にマウンドを譲らないという強い気持ちでいた」と完投を目指していた。ただ、その悔しさを胸にしまい、緊張していた今朝丸に声を掛けた。

 「あの場面は本当に誰でも緊張する場面だと思う。固くなっていた今朝丸を“全然直球で押せるから頼むぞ”と声をかけました」

 ピンチでも笑顔を忘れない、など間木の心には主将としての立ち振る舞いがある。「自分がキャプテンなので、自分の結果だけではなくて、チームが勝つためにいい雰囲気を作らないといけない。自分の中で悔しい思いはありましたけど、チームが勝つために悪い雰囲気でマウンドは降りないでおこうと思っていました」。笑顔で今朝丸に託し、チームを勝利に導いた。

 9回2死まで117球を投じた間木だが、31日の決勝戦については「今日のピッチングは不完全燃焼、全然満足していない結果なので、明日も全然疲労は関係なく投げたいです」と、先発が見込まれる今朝丸からの継投も頭に入れていた。

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