神村学園　4番・正林が意地の3安打も大阪桐蔭に惜敗「また戻ってきたい」

第96回選抜高校野球大会第8日   神村学園2―4大阪桐蔭 （ 2024年3月27日    甲子園 ）

＜大阪桐蔭・神村学園＞試合に敗れた神村学院ナイン（撮影・中辻　颯太）
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　2回戦4試合が行われた。神村学園（鹿児島）は大阪桐蔭（大阪）に2―4で敗れたが、4番の正林輝大外野手（3年）が適時二塁打を放つなど、3安打1打点と意地を見せた。大阪桐蔭は境亮陽外野手（3年）のランニング本塁打などで小刻みに加点し、西谷浩一監督（54）が春夏の甲子園大会で単独最多69勝目を挙げた。青森山田、報徳学園（兵庫）、中央学院（千葉）も準々決勝へ駒を進めた。

　春4度の優勝を誇る大阪桐蔭の壁は厚かった。だが、神村学園の4番・正林は最後まで意地を示した。3点を追う9回無死二塁で左翼線へ適時二塁打。チーム4安打中3安打を放ち、「個人としてはいい形で打てた」と自信を深めていた。

　22日の作新学院（栃木）との1回戦で「江川2世」の呼び声が高い小川哲から右翼ポール際に本塁打を放つなど2安打2打点。今大会は9打数5安打3打点、打率・556と打線をけん引した。「自信にはなったんですけど、苦手なところもいっぱい出てきた」。課題は追い込まれてからの打撃で当てにいく打席があると反省。「4番である以上はしっかりスイングして打席を終えたい」と今後の自身の宿題とした。

　昨夏4強メンバーが10人残る中、「昨夏超え」を目指したが、4失策と守備から崩れて勝機を手放した。この試合に向けた練習ではノックなどでのミスが目立ったという。正林は「1回戦に勝ってほっとしたのもあったと思う。練習から気を引き締めていくことが大事」と反省。小田大介監督は「攻める守りができなかったのがすべて」と話した。これで今大会の九州勢は全4校が敗退。甲子園での九州・沖縄勢の大阪桐蔭との対戦は10戦全敗となった。

　この日、正林はプロ志望も表明した。3季連続出場が懸かる夏に向けて、走攻守を兼ね備えた4番にかかる期待は大きい。「反省点と向き合って、いい状態で甲子園にまた戻ってきたい」と視線を上げた。　（杉浦　友樹）