広島・田村 開幕右翼濃厚 高校先輩のDeNA東撃ちへ「自分が勝ちたい」

[ 2024年3月28日 05:05 ]

広島・田村
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 売り出し中の広島・田村俊介外野手(20)が27日、昨季の2冠左腕撃ちに闘志を燃やした。2年連続で開幕1軍を射止め、あす29日のDeNA戦(横浜)は右翼で初の開幕スタメンが濃厚。相手の先発・東は愛工大名電の8歳年上の先輩にあたり、プライベートでも親交がある。「凄い投手。先輩でもあるけど、試合なので自分が勝ちたい」と気合を入れた。 

 横浜への移動前にマツダスタジアムで実施された全体練習。田村はランニングやフリー打撃などに汗を流し、あす29日のシーズン開幕に備えた。1年前も開幕1軍を経験しており、表情からは緊張や高揚を感じさせない。

 「少しですが、開幕戦を含め、去年1軍を経験させてもらったことが、自分の中で凄く強みになっている。去年以上に落ち着いて入れるかなと思います」

 今春は、ポスト西川龍馬の期待通りに台頭した。22日からのソフトバンクとの最終3連戦(ペイペイドーム)で無安打に終わり、打率こそ・240まで下がったものの、オープン戦はチーム最多タイの出場18試合で、いずれもチームトップの3本塁打、7打点をマークした。

 「いい部分はあったし、逆に課題だなと思うところも出た。シーズン中にもあることなので、対処できるようにしていきたい」

 あす29日のDeNA戦は、右翼で初の開幕スタメンが濃厚。相手の先発は昨季2冠(最多勝、勝率1位)の東で、田村にとっては愛工大名電の先輩にあたる。左腕が母校の練習に顔を出すなど、高校時代から「ちょくちょくお会いする」間柄で、昨年12月には名古屋で食事したという。

 「凄い投手だなって思う。先輩でもあるけど、試合なので自分が勝ちたい。初球から変わらず(積極的に)いきたいと思います」

 新井監督は「ゆくゆくはチームの中心になれる選手」とし、田村の才能を絶賛する。その上で「(カブスの鈴木)誠也だって、パーンと跳ねるまで何年かあった。野手は時間がかかる。もちろん期待しているけど、過度にではなく見守っていきたい」と語った。

 昨季終盤のアクシデントが悔しい。2度目の昇格となった9月、6試合連続安打を放って打率・364としたものの、同17日の中日戦(バンテリンドーム)で投球が直撃して左小指中手骨を骨折。田村は無念の離脱を余儀なくされた。

 「まずは1年間、1軍でプレーするのが目標。ケガをせず、離脱せず、1年間やり通したいと思います」

 侍ジャパンにも選出され、将来を嘱望される20歳。真のポスト龍馬へ、先輩・東撃ちを端緒に定位置獲りへの戦いを勝ち抜く。 (江尾 卓也)

 ◇田村 俊介(たむら・しゅんすけ)2003年(平15)8月25日生まれ、京都府出身の20歳。愛工大名電では3年夏に甲子園出場。投手兼一塁手で本塁打を放つも初戦敗退。高校通算32本塁打。21年ドラフト4位で広島入団。2年目の23年開幕戦に代打でプロ初出場。1軍通算10試合で打率・364。1メートル78、97キロ。左投げ左打ち。

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