度会さんお先に! DeNA・松尾“プロ1号”で正妻獲りアピール 初球捉え「積極的にいった結果」

[ 2024年2月25日 05:30 ]

オープン戦   DeNA3―3日本ハム ( 2024年2月24日    名護 )

<日・D>7回、ソロを放つ松尾(撮影・高橋 茂夫)
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 DeNAの松尾汐恩(しおん)捕手(19)が24日、今季のオープン戦初戦となった日本ハム戦で途中出場し、7回に左越えソロ。22年ドラフト1位の高卒2年目捕手が、チームの今季1号を放った。オープン戦とはいえこれが1軍初本塁打。今春は対外試合12打数7安打、打率・583をマークし、強打の捕手としての正妻獲りへ猛アピールを続ける。

 142キロの真ん中直球を、すくい上げるように豪快に振り抜いた。追い風にも乗った白球は左翼席に着弾。松尾が左腕・福田俊の初球を捉えた一撃は、オープン戦チーム1号で自身の1軍初アーチでもあった。

 「初球が甘かったらいってやろうと思っていた。積極的にいった結果。良かった」

 1―3の6回の守備からマスクをかぶった。2死一塁から代走・細川の二盗を強肩で阻止。この回から登板した下手投げ右腕・中川颯のモーションを盗んだつもりの細川も驚くほどだった。そして直後の7回先頭。初球の甘い球を見逃さず、一振りで仕留めた。これで今春は対外試合6試合で12打数7安打、打率・583。プロ1年目の昨年は1軍出場がなかった19歳が、2年目のブレークへ猛アピールを続けている。

 22年ドラフト1位で大阪桐蔭から入団。球団方針もあり1年目は2軍で鍛えられた。昨オフは14歳年上の同僚でライバルでもある戸柱に志願して合同自主トレ。キャッチング技術を学びつつバットも振り込み「マジできつかった」と振り返った。三浦監督就任後の過去3年間は伊藤、戸柱、山本の3人態勢だった捕手陣。三浦監督は「完璧だったね。捕手として、守りも日々成長している。層は厚ければ厚いほどいい」と激しい正捕手争いへの殴り込みを歓迎した。

 注目ルーキーのドラフト1位・度会(ENEOS)には、1月の初対面で「ウェー、汐恩よろしく~」と話しかけられ、苦笑いした。だが、キャンプ休日には2人で食事に出かけ「度会さんはユニホームの着こなし方がちょっと…」と遠慮なく突っ込むなど、新世代のドラ1コンビがチームに明るさをもたらしている。

 開幕マスクへの思いは強い。「先輩方の壁は高い。でもそれを越えていくのが恩返し。そこを目指したい」。また若い力がブレークを予感させた。(大木 穂高)

 ◇松尾 汐恩(まつお・しおん)2004年(平16)7月6日生まれ、京都府相楽郡出身の19歳。中学時代はボーイズ日本代表で世界大会出場。大阪桐蔭では春夏4度甲子園に出場し通算5本塁打、3年春に全国制覇。22年ドラフト1位でDeNA入り。1メートル78、82キロ。右投げ右打ち。

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