日本ハムの優勝消滅危機を松本剛が救った! 2安打3打点で打率トップ独走

[ 2022年9月1日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム4ー2西武 ( 2022年8月31日    ベルーナD )

<西・日>7回、適時打を放つ松本剛(撮影・尾崎 有希)
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 日本ハムの松本剛外野手(29)が2安打3打点と活躍し、引き分け以下で6年連続の優勝消滅となる試合の勝利に導いた。両リーグ唯一の得点圏打率4割を誇る男が得点圏で期待通りの打撃を見せ、チームの連敗を2でストップ。自身初の首位打者へ打率を2厘上げて・352とした巧打者は「泥くさい、自分らしい安打。良い安打ではなかったけど、Hランプがつくことは気持ち的にも楽になる」と表情を緩めた。

 初回は1死一、二塁でフルカウントからランエンドヒット。「動いてくれて、ゴロさえ打てばゲッツーはないかなという楽な気持ちにさせてくれた」と三塁線を破る2点適時二塁打で先制点を挙げた。7回は暴投で勝ち越した後の2死二塁から左前適時打。これまで打席での目付けが外角に寄りすぎてボールを追いかけすぎていると分析し、内角寄りに変えたことが奏功した。

 試合前の西武・山川との打撃談議も生きた。内容は「言えない」としたが、現在リーグトップ37本塁打の大砲の打撃理論を吸収し「深く考えているけど、シンプルに立っているなっていうのは凄く感じた。うまくいかない時の引き出しが増えた」と心の広さに感謝した。

 7月19日に自打球を当てて骨折した左膝はまだ万全ではない。ユニホームの下には左膝を保護する防具が欠かせない。試合に復帰するにあたりネット通販大手アマゾンで自費購入した一品だ。前日の試合では骨折した左膝付近に自打球が直撃していただけに「アマゾンさまさまです。感謝しましたもん」と笑う。

 それでも、この日からスライディングを解禁。初の首位打者獲りへバックアップを誓う新庄監督は「足の状態も良くなって、残り10試合くらいは守らせたい。首位打者を獲って、守れてベストナインも獲れるようなら獲らせてあげたい」と宣言した。

 守りでは2失策が出るなど、チームはまだまだ成長段階。「優勝を“目指さない”じゃなく“目指せない”」と語ってきた指揮官は「経験させてやっていくしかない」と今後も若いチームを成長させていく考えだ。初の首位打者獲得へ、「一打席一打席を大切にしていきたい」と話す松本剛が、若いチームの中軸として地道に安打を積み重ねていく。(東尾 洋樹)

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