広島・菊池涼 6号3ラン含む3安打4打点「今日は良かった」痛恨連敗も1日に秋山先発復帰で必勝態勢

[ 2022年9月1日 04:45 ]

セ・リーグ   広島5―6阪神 ( 2022年8月31日    甲子園 )

<神・広>5回1死一、二塁、菊池涼は逆転の3点本塁打を放つ(撮影・平嶋 理子)
Photo By スポニチ

 広島・菊池涼介内野手(32)が31日の阪神戦で6号3ランを含む3安打4打点と奮闘するも、白星にはつながらなかった。8月16日に新型コロナウイルスの陽性判定を受けて離脱し、先発出場は8月14日の巨人戦以来だった中で存在感を発揮。それでも、3位・阪神との直接対決で連敗を喫し、今季最多に並ぶ借金8に膨らんだ。秋山翔吾外野手(34)は、きょう1日に先発復帰予定。必勝態勢を敷き、逆転でのクライマックスシリーズ(CS)進出へ望みをつなぐ。

 この一戦に懸ける思いが打球に乗り移った。2―4の5回1死一、二塁。菊池涼は伊藤将が投じた初球のツーシームを強振すると、柵越えを確信して左手を突き上げた。一時逆転となる6号3ラン。短い時間だとしても、逆転勝利の夢を見た。

 「風です。コンディションはまだまだですけど、起用されれば、しっかりと気持ちを入れてやる。今日はまだ(感覚も)良かった」

 新型コロナウイルスに感染した影響で、8月14日の巨人戦以来となる先発出場だった。実戦勘の不足は、高度な技術で補っている。3回2死三塁ではカウント1―1からのカーブに反応し、三遊間を抜く先制打を放った。7回には右前打を放って3安打。体調が万全とは言えない中でもバットでナインを鼓舞し続けた。

 「シーズンを戦う中で“打ちたい”“ああしたい”という欲がどうしても出て、それが邪魔をすることがある。今は欲がない。フラットに入っていけているのがいいのかな」

 新型コロナウイルス陽性で離脱していた小園、野間に続き、菊池涼と上本が先発に復帰した。加えて、体調不良で前日8月30日に昇格した秋山が5回に代打として実戦復帰し、無安打ながら3打席に立った。佐々岡監督は「明日から先発に戻そうと考え、打席や守備の感覚をどんどんと慣らしてほしいと思った」と言及し、きょう1日からの先発復帰が決定。先発にベストメンバーがそろう必勝態勢を敷いて、3位・阪神との直接対決3戦目に臨むことになる。

 3位とのゲーム差は今季初めて「3・5」に広がった。逆転でのCS進出に向けて、同一カード3連敗は許されない。指揮官は「明日だけでなく一つ一つ、毎日毎日が大事になる」と気丈に振る舞った。そして、菊池涼は言葉に力を込めた。

 「みんなでカバーしていかないといけない。今日は僕が打ったけど、9人全員でカバーしていければ何とかなると思う」。ベストメンバーが総力を結集させて、希望の火をともし続ける。 (河合 洋介)

続きを表示

2022年9月1日のニュース