埼玉のエリートVS東京ベイの成り上がり リーグワン決勝は長田と木田の新人賞候補対決がキー

[ 2023年5月20日 04:45 ]

トロフィーの前で握手を交わす埼玉・坂手(左)と東京ベイ・立川の両主将(撮影・篠原岳夫)
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 ラグビーリーグワンのプレーオフ(PO)決勝、埼玉―東京ベイ戦は20日、東京・国立競技場で行われる。前日19日には会場で両チームの指揮官が会見し、同期でともにWTBで先発する埼玉の長田智希(23)と東京ベイの木田晴斗(24)による新人賞候補対決をキーポイントに挙げた。3位決定戦は横浜が東京SGを26―20で下した。

 “トイメン”を制する者は試合を制す。両軍の指揮官が期待を寄せたのは長田と木田によるマッチアップだ。

 連覇を狙う埼玉のロビー・ディーンズ監督が「試合を決定づける大事な要素になるだろう」と言えば、初の決勝進出を果たした東京ベイのフラン・ルディケ・ヘッドコーチ(HC)は「(試合の鍵を握るのは)その2人にチャンスをつくるかどうかだ」とうなずいた。

 エリート街道を歩んできた長田はリーグワンの常勝軍団でもチャンスをつかんだ。東海大仰星、早大と名門で主将を歴任してきたザ・キャプテン。ストイックな性格で休養日もクラブハウスを訪れるなど趣味は「トレーニング」。ディーンズ監督が「彼を休ませるために、私が個人練習から引っ張り出さないといけない時がある」と話すほどだ。今季第5節で先発に抜てきされると、本職のCTBだけでなくWTBもこなしチームトップ8トライを挙げた。

 対照的な道から駆け上がってきたのが木田だ。全国大会とは縁のない関西大倉高出で、自ら「無名校出身」と言うほど。小学生時代に世界一に輝いたという極真空手で培われた屈強な体幹を武器に、立命大で頭角を現し、成り上がってきた。今季は決定力と華麗なステップワークでリーグ2位の16トライをマークし、ベストラインブレーカー賞(23回)も獲得。3月の日本代表ミーティング合宿にも招集された注目株だ。

 頂点を懸けた舞台で激突する同期対決。長田が「トイメン(対面)にどれだけ勝てるかは大事。上回りたい」と静かに闘志を燃やし、木田は「ランでぶち抜きたい」と自信たっぷりだ。ともに「日本代表を目指している」という若武者たち。ヤングウイングがチームにトロフィーをもたらす。(滝本 雄大)

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