日本文化になじんだ栃ノ心 母国で後進育てる夢も 故郷への思い「平和が一番」

[ 2023年5月20日 05:10 ]

栃ノ心
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 【記者フリートーク】鶴竜親方(元横綱)ほど流ちょうではないものの、穏やかな語り口が実直な人柄を感じさせる。愛用した紺色、黒、紫など締め込みはいずれも師匠の春日野親方(元関脇・栃乃和歌)から譲り受けたもの。「柔らかくて、いい感じ」「そりゃ似合うでしょ」。喜んで使っていたのは“師匠と言えば親も同然”という角界の習俗を受け入れ、日本文化になじんだ証拠だろう。酒にめっぽう強く、料理も得意。肉の煮込みは「作り過ぎて腐らせちゃう」のが悩みだった。

 母国ジョージアは旧ソ連でロシアと国境を接する。両国の関係が緊迫した09年名古屋場所前には帰国し、約1カ月の軍事訓練を受けたという。昨春、ロシアのウクライナ侵攻後には「ロシアにもウクライナにも友人がいる。戦争はいいことがない。早く終わればいい。平和が一番」と心情を吐露した。

 母国で相撲や柔道の道場を建てるプランも語っていた。栃ノ心の弟子が周辺国の選手とスポーツで交流する状況が早く訪れることを願う。

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