ヒートがセルティクスに連勝 第8シードの敵地連勝は史上初 驚異の粘り腰で12点差を逆転

[ 2023年5月20日 12:33 ]

土壇場でシュートを決めてガッツポーズを見せるヒートのバトラー(AP)
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 昨年と同じカードとなったNBA東地区決勝は19日にマサチューセッツ州ボストンで第2戦を行い、第8シードのヒートが昨年3勝4敗で敗れている第2シードのセルティクスを111―105(前半54―50)で下して2戦2勝。第2Q序盤では12点差のビハインドで、第3Q終了時点でも8点差を追っていたが、第4Qを36―22として勝利を収めた。第8シードの地区決勝進出は、ファイナルまで勝ち残った1999年のニックス以来だが、ニックスはそのときの東地区決勝(対ペイサーズ)で○●○●○○。敵地での第1戦と第2戦は1勝1敗で、第8シードが地区決勝の敵地での最初の2試合を制したのはヒートが初めてとなった。

 今ポストシーズンで平均31・1得点をマークしていたジミー・バトラー(33)は41分出場して27得点、8リバウンド、6アシスト、3スティール、2ブロックショット。98―100で迎えた第4Qの残り2分58秒と2分33秒にはジャンプシュートを連続して成功させて試合をひっくり返した。

 バム・アデバイヨ(25)も22得点、17リバウンド、9アシストと奮闘。ゲイブ・ビンセント(26)は9得点だったが、この日唯一成功させた3点シュートは105―103だった第4Qの残り35秒という重大局面だった。

 ヒートが試合途中で10点差以上をつけられたのは今ポストシーズンでこれが8回目。しかしこの苦境から6勝2敗という好成績を残しており、ハードなディフェンスを駆使して驚異的な粘りを見せている。先発メンバーのうち、ビンセントとマックス・ストルース(27)はドラフト外の入団選手。5人全員がドラフト1巡目指名で、4人が全体6番目以内の指名選手となっているセルティクスとは“肩書き”に大きな違いがあるが、敵地での試合では白星を2つもぎとった。

 ヒートは今季44勝38敗で東地区全体の7位だったが、プレーイン・トーナメント初戦で8位のホークスに敗れ、2戦目に勝ってプレーオフに進出したために第8シード。地区7位の決勝進出は1987年のスーパーソニックス(現サンダー)と今季のヒートとレイカーズの3チームしかないが、当時のスーパーソニックスはレイカーズに0勝4敗。今季のレイカーズは西地区決勝でナゲッツに連敗を喫しており、ヒートは地区7位としては史上初めて決勝シリーズの試合に勝ったチームにもなっていた。

 ホームで今季32勝9敗だったセルティクスでは、ジェイソン・テータム(25)が34得点、13リバウンド、8アシストを記録したが、第4Qはフリースローだけの5得点のみ。ジェイレン・ブラウン(26)は16得点にとどまり、NBAのプレーオフでは“致命的”なホームでの連敗となった。チームの3点シュート成功は35本中10本。成功率は28・6%と低調だった。

 <ヒートのポストシーズン>
 ▼プレーイン・トーナメント
(1)●*105―116○ホークス
(2)○*102―91●ブルズ
 ▼東地区1回戦(対バックス=4勝1敗)
(1)○130―117
(2)●122―138
(3)○*121―99
(4)○*119―114
(5)○128―126(延長)
 ▼東地区準決勝(対ニックス=4勝2敗)
(1)○108―101
(2)●105―111
(3)○*105―86
(4)○*109―101
(5)●103―112
(6)○*96―92
 ▼東地区決勝(対セルティクス=2勝)
(1)○123―116
(2)○111―105
 *はホームゲーム

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