【ネーションズリーグ・女子注目選手③】引退覚悟も〝覚醒〟し代表復帰・井上愛里沙

昨年飛躍を遂げたアタッカー・井上愛里沙
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　井上愛里沙（28）は昨年、飛躍を遂げたアタッカーだ。

　筑波大1年時の14年に初招集された。ただ、ここまで順風満帆ではなかった。16年リオデジャネイロ五輪出場を逃し、21年東京五輪出場を最大のゴールと決めていたが、その願いもかなわなかった。目標を失った井上は引退するつもりだった。

　しかし競技人生はそこで終わらない。現役最後と覚悟を決めていた21～22年シーズンに日本人最多得点記録を塗り替える活躍で久光をリーグ優勝に導くと、真鍋監督に口説かれて代表復帰。昨年のネーションズリーグでチャンスをつかみ、世界選手権は全10試合に先発し得点を量産。エースの座を勝ち取った。

　昨夏、フランス1部サンラファエルに移籍した。海外選手としのぎを削り、ケアも十分に受けられず、食事は自炊という環境の中でタフさも身につけた。

　パリ五輪を目指す戦いが始まる。井上は「大事な1点を取れる選手、日々の練習からチームの温度を上げられる選手になれるように頑張る」と決意を口にした。