北勝富士 無傷7連勝、単独トップ!30歳ベテランが幕内初体験「コツコツ、よかった」

[ 2022年9月18日 05:30 ]

大相撲秋場所7日目 ( 2022年9月17日    両国国技館 )

無傷の7連勝を飾り、懸賞金を手にする北勝富士(撮影・久冨木 修)
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 平幕の北勝富士が隆の勝を押し出して7連勝。同じく初日から連勝していた玉鷲が若隆景に突き落とされたため、単独トップに立った。北勝富士の単独トップは16年九州場所の新入幕以来、初めて。初日からの7連勝は18年秋場所に続く2度目で、自身最長タイとなった。北勝富士を追う1敗は玉鷲、高安の平幕2人だけとなった。

 理詰めの攻めで優位を築いた。過去5勝4敗の隆の勝戦。立ち合い、左おっつけで相手の右差し手を封じ、さらに左へ回り込んで、左上手を徹底して遠ざけた。隆の勝がたまらず引いた好機を逃さず、押し出し。「休まず攻め続けられたのがよかった。コツコツ、同じことをやり続けることを関取に上がってから続けた。それが星として表れた」と振り返った。

 幕内通算500回出場を自ら祝った。30歳、丸6年の幕内生活で初めての単独トップ。初日からの7連勝も2度目で最長タイだった。「大学から入って時間がない中、焦らずコツコツやってきたのがよかったのかなと思います」。日体大2年で学生横綱、3年で国体を制したが、4年時に付け出し資格があるタイトルを獲得できなかったため、前相撲からスタートさせた力士人生。苦労人を師匠の八角理事長(元横綱・北勝海)は「よく足が出ている」と称えた。

 場所前の荒汐部屋、時津風部屋への出稽古を好調の要因に挙げた。「違う部屋の関取衆と肌を合わせるのは、いい刺激をもらえる」。出稽古の際に荒汐親方(元幕内・蒼国来)からかけられた「出稽古の成果は、次の場所で出るのではなく、さらに次の場所で出ることが多かった」という言葉が励みになっているという。若隆景、若元春ら勢いのある力士を育てた親方の言葉に感じた重み。30歳のベテランは、相撲界で言う「3年先の稽古」を体現する戦いに挑んでいく。 

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