西郷 9差9バーディーV争いで惜しい3位 連日猛チャージも2打及ばず64

[ 2022年7月25日 04:00 ]

米女子ゴルフツアーエビアン選手権最終日 ( 2022年7月24日    フランス エビアン・リゾートGC=6527ヤード、パー71 )

<アムンディエビアン選手権・最終日>ファイナルラウンド18番、ラウンドを終えM・サグストロムとハグする西郷真央(撮影・西尾 大助)
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 9打差の15位から出た西郷真央(20=島津製作所)が9バーディー、2ボギーの64で回り、通算15アンダーで3位に入った。ショットとパットがかみ合い猛チャージ。ホールアウト時は首位に並ぶなど優勝争いに加わったが、日本女子4人目のメジャー制覇に2打届かなかった。西村優菜(21=スターツ)、畑岡奈紗(23=アビームコンサルティング)は通算11アンダーで15位、古江彩佳(22=富士通)は通算10アンダーで19位だった。

 何度、右の拳を握っただろう。前半で4つ伸ばした西郷は10番の2打目を奥の茂みに入れてボギーとするも11番で1メートルにつけ、すかさずバウンスバック。12番ではラインを消すような強いパットで連続バーディーを奪った。「すぐに切り替えられた。流れが悪くならずに済んだ」。ガッツポーズが続いた。次々と山岳コースのグリーンを攻略した。

 スタート時「9」あった差がみるみる縮まっていく。西郷がバーディーを重ね、分刻みで1位が変わる。最終18番パー5では2オンに成功。約10メートル、上った後に下る難解なラインも読み切り、クラブハウスリーダーとなった。プレーオフに備え、パット練習しながら後続を待った。最後は優勝したヘンダーソン(カナダ)に2打及ばずも「決勝ラウンドは2日間ともいいプレーができた。もちろん、(優勝まで)もう少しだったのはあるが、全力で楽しんでプレーできた。そこは評価したい。パットでスコアをつなげられた」と笑顔を見せた。

 先月、米国でメジャー2戦を経験。感じたのはマネジメント力の差。2打目以降でピンを狙うだけでなく時にはリスクが少ない場所にターゲットを置く必要性も痛感した。短期間だったが「考え方、気持ちのコントロール」に重点を置き、取り組んできた。渡欧前、師匠の尾崎将司の「ジャンボ邸」に寄り「今のうちにたくさん経験しとけよ」と背中も押された。

 2日目には自身の乗るカートが大会関係者を乗せた乗用車と衝突。傾斜、番手などの攻略法を記したノートを紛失するなどアクシデントにも見舞われた。それでも西郷は奮い立った。メジャー制覇こそ逃したが、9バーディーの猛チャージは世界に「SAIGO」の名を印象づけた。

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2022年7月25日のニュース