【世界陸上】田中希実、日本初個人3種目完走も悔し涙 今大会ラスト5000メートル入賞ならず

[ 2022年7月25日 03:30 ]

陸上・世界選手権第9日 ( 2022年7月23日    米オレゴン州ユージン )

世界陸上・女子5000メートル決勝に出場した田中希実(AP)
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 田中希実(22=豊田自動織機)の挑戦が終わった。今大会最後のレースとなった23日の5000メートル決勝。序盤は先頭をうかがう位置につけていたが、徐々に遅れ始め、残り2000メートルあまりで大きく離される。終わってみれば、トップと30秒以上も差をつけられて15分19秒35の12位でフィニッシュ。今大会は800メートル、1500メートルも含めて日本人で初めて個人3種目に挑み、全5レースを終えた後の取材エリアでは涙を流した。

 「昨日から何の涙か分からない涙が出てきて…。目に見えた結果がついてこないまま終わるんじゃないかという恐怖があった。力が出し切れるか分からなくて涙が出てきたのは初めて」。22歳が戦っていたのは、ともにレースを走る相手選手に加え、自身の精神面でもあった。800メートルが予選敗退、1500メートルが準決勝敗退。ラストの5000メートルでも入賞には届かなかった。

 異例の3種目挑戦を終え「力不足。全部が中途半端になってしまったという悔しさがある」と率直な思いを吐露。その上で「(世界選手権の)次は1種目に絞るかもしれないし、また3種目でどこまで戦えるかやってみるかもしれない。自分の心の向く方にしたい」とも語った。世界と渡り合うため、再び鍛錬を続ける。

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2022年7月25日のニュース