西郷真央 カート事故乗り越え3位躍進「2日間無理して担いでもらったキャディーさんのためにも」

[ 2022年7月25日 00:54 ]

米女子ゴルフツアー エビアン選手権最終日 ( 2022年7月24日    フランス エビアン・リゾートGC=6527ヤード、パー71 )

ファイナルラウンド18番、ラウンドを終えM・サグストロム(左)とハグする西郷真央(撮影・西尾 大助)
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 9打差の15位から出た西郷真央(20=島津製作所)が9バーディー、2ボギーの64で回り、通算15アンダーの3位と健闘した。日本女子4人目のメジャー制覇には2打及ばずも、ホールアウト時には首位に並ぶ猛チャージを見せた。ブルック・ヘンダーソン(24=カナダ)が通算17アンダーで優勝した。

 西郷は最終日に「64」と会心のラウンドを終えるとパット練習場に向かった。ホールアウト時点で首位に並んだ。「何が起こるか分からない」とプレーオフに備え、パッティング練習しながら後続を待った。2位のシューベルト(米国)が通算16アンダーでホールアウトするのを確認しパターを置いた。最後は2打差及ばずも「決勝ラウンドの2日間はいいプレーができた。そこは評価したい」と充実の笑みだった。

 前半4つ、後半で5つ、怒濤(どとう)の9バーディーを奪った。15番で順位を確認した後は緊張し「フワフワした状態」だったという。それでも最終18番パー5では2オンに成功した。約10メートル、上って下る難解なラインを残したが、西郷は冷静だった。「カップを狙えば3パットもある」と左サイドから攻めて2パットのバーディーで締めた。練習ラウンドから最終日のカップの位置は予想していたという。

 2日目には西郷らを乗せたカートが大会関係者を乗せた乗用車と衝突するアクシデントにも見舞われた。西郷自身にケガはなかったが「キャディーさんの体が良くない状況で2日間、無理して担いでもらった。そのためにもと思いました」。さまざまな思いを抱えての快進撃だった。

 これで来年の出場権も獲得。ジュニア時代には練習ラウンドでホールインワンの経験もあったエビアン・リゾートGCにはやはり女神がいた。今後は来週を休息にあて8月4日開幕のAIG全英女子オープンに出場する。「1つ1つ学んだことを生かして結果につなげていきたい」。近い将来、米ツアー参戦を目指す20歳の実力者が、自身3度目のメジャーで堂々の戦いぶりを見せた。

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