大西 121位から意地の予選突破、前日キャディー交代騒動も「見返したい」

[ 2022年6月25日 05:15 ]

女子ゴルフツアー アース・モンダミン・カップ第2日 ( 2022年6月24日    千葉県 カメリアヒルズCC=6639ヤード、パー72 )

<アース・モンダミン・カップ第2日>18番、ラウンドを終える大西=右(撮影・西尾 大助)
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 キャディー交代騒動に揺れた大西葵(27=YKK AP)が121位から出て2バーディー、3ボギーの73で回り、通算4オーバーで63位に順位を上げた。強風の中、即席キャディーと新タッグを組み、意地の予選通過。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)では23日のラウンド中に交代した大江順一キャディーに「帯同キャディー規則」に抵触の疑いがあるとして本格調査する方針を明かした。

 意地の詰まったラウンドだった。出だしの1番パー5で5メートルのバーディーパットをねじ込む。最大瞬間風速19・6メートル、平均スコアが76・5を超すタフな一日を73で耐えた。17番で予選カットラインを確認し「気合を入れ直した」。121位から一気に63位へ浮上し、予選通過となった。

 大西は関係者に誓っていた。「見返したいっ!」。異変が見られたのは前日、折り返し前の18番だ。涙ながらに競技委員にキャディー交代を申し出た。プレーを巡る意見の対立が発端という。その後、契約メーカー担当者らがバッグを担ぎ、大西はラウンド続行。一方、帯同していた大江順一キャディーは帰宅してしまった。

 規約上、理由にかかわらずキャディー交代は可。だがJLPGAでは大江氏の言動を含めた調査を開始。寺沢範美副会長は「帯同キャディー規則」に定められるエチケット、マナー、言動に抵触した可能性を認めた。不適切な言動があったことは明白で同組選手らへのヒアリングも今後、本格化させる。

 JLPGAでは調査に慎重を期すため、処遇などの決定は今大会後とする見通し。雇用主となる大西も一定の処分は免れないが、契約メーカー担当者との新タッグで予選通過を決め「凄く助かってます」。本当に“見返す”のはこれから。意地のラウンドは続く。

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