林享氏 男子200平泳ぎ銀・花車の強みは「終盤のギアチェンジ」、コースも味方

[ 2022年6月25日 02:15 ]

水泳 世界選手権第6日 ( 2022年6月23日    ハンガリー・ブダペスト )

男子200メートル平泳ぎ決勝、最後の50メートルで順位を大きく上げる花車優(撮影・小海途 良幹)
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 【林享の目】男子200メートル平泳ぎは予選、準決勝を見る限りレベルは高くなかったので、日本勢にメダルの可能性はあると思っていた。武良選手の方が表彰台に近いとみていたが、花車選手はコースも味方した。同じ後半型で世界記録保持者のスタブルティクックの隣で泳ぎ、150メートルまでついていく明確な目標があったことは大きい。

 花車選手は終盤の強さが魅力。150メートルまではキックを使った大きな泳ぎで、ラスト50メートルは腕を使い一気にテンポを上げる。最後の50メートルを上げるとゴール直前でバテる選手も多いが、150メートルのターン後も冷静で最後の25メートルでさらにギアを上げられるのが特長だ。

 2分8秒台は決して速いタイムではない。今回は代表権を逃した日本記録保持者の佐藤選手ら国内にも有力選手はおり、日本で勝てば世界でメダルが獲れることを証明した。日本勢は本多選手が200メートルバタフライで今大会初メダルを獲得してから3日連続の表彰台。個人競技だが、チームの流れがあることを改めて実感している。(92年バルセロナ五輪100メートル平泳ぎ4位、東海学園大監督)

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