宇野 悲願頂点へ世界歴代3位スコアで首位発進、男子SP日本勢トップ3独占

[ 2022年3月25日 05:30 ]

フィギュアスケート世界選手権第2日 ( 2022年3月24日    フランス・モンペリエ )

<世界フィギュア2022 男子SP>会心の演技にガッツポーズの宇野昌磨(撮影・長久保 豊)
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 男子ショートプログラム(SP)が行われ、北京五輪銅メダルの宇野昌磨(24=トヨタ自動車)が世界歴代3位となる109・63点をマークし、首位に立った。同銀メダルの鍵山優真(18=オリエンタルバイオ・星槎)が105・69点で2位となり、今季の四大陸選手権2位の友野一希(23=セントラルスポーツ)が101・12点で3位。男子で表彰台独占となれば、1956年の米国以来66年ぶり。日本勢は26日のフリーで偉業に挑む。

 演技を終えると、珍しく跳びはねながら喜びを表現した。宇野は世界歴代3位となる自己ベストを叩き出し、首位スタート。「素直にうれしかった」。久々の充実感がにじんだ。

 SP「オーボエ協奏曲」で、完璧な演技を見せた。冒頭の4回転フリップ、続くトーループの4回転―3回転、後半の3回転半の全てで出来栄え評価(GOE)で3点以上の加点を引き出した。「試合という特別な場で練習通りできなかったのはたくさんあって、だからこそ高望みしていなかった。練習通りの演技ができたのがうれしい」。演技後に聞いた万雷の拍手が、好演技を果たした何よりの証だった。

 五輪で2大会連続メダルを獲得。4年に一度の祭典を終え、モチベーションが一気に低下するアスリートも多い。その中で、モチベーションも高まる一方で「もっともっと自分は成長すると思っている。まだまだ自分はやりたいことがある、もっとうまくなれる」と手応えを感じていた。今大会前は拠点のスイスでランビエル・コーチとともにブラッシュアップ。「今日までの練習が凄く充実していて、後悔はなかった。一発勝負で練習通りを出せた」と強調した。

 鍵山、友野も100点を超え、ハイレベルな争いとなる今大会。計7度出場した五輪と世界選手権では3度の2位が自己最高だ。初の世界王者へ、宇野が最高のスタートを切った。

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