高安 初優勝へ1敗守った!2敗消え若隆景とマッチレース「気楽にやります」

[ 2022年3月25日 05:30 ]

大相撲春場所12日目 ( 2022年3月24日    エディオンアリーナ大阪 )

御嶽海(手前)を寄り切りで破った高安(撮影・井垣 忠夫)
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 大関経験を持つ平幕の高安が結びで新大関の御嶽海を寄り切り、1敗を守った。連敗は免れた高安は13日目も大関戦が組まれ、貴景勝と顔を合わせる。新関脇の若隆景は平幕の琴ノ若を圧倒。1敗力士がそろって勝ったことで2敗力士が消滅し、マッチレースの様相を呈してきた。

 まだ賜杯を抱いたことはなくても、優勝争いの過酷な終盤戦は何度も経験してきた。新大関を破り1敗を堅持した元大関の高安は、32歳ベテランらしく冷静だ。「切羽詰まっても、いい結果は出ない。今場所に限らず、場所はあるので気楽にやります」。落ち着いた声で淡々と語った。

 結びの一番も全く慌てなかった。御嶽海の右張り差しが空振り気味で、立ち合いすぐに右を差し、左上手をつかんだ。つかまえてしまえば過去19勝8敗の対戦戦績以上に圧倒的な優勢。万全を期し、相手の左巻き替えのタイミングを待って寄り切った。「立ち合いでまわしのいいところを取れましたから。落ち着いて対処できました」。28本の懸賞をつかむ姿も堂に入っていた。

 昨年春場所は8日目に単独トップに立ち、10日目には後続に2差つけた。しかし13日目の若隆景戦から3連敗し、初優勝を逃した。今年は11日目に若隆景に単独トップから引きずり降ろされたものの、気持ちを立て直し連敗を回避した。「今までも優勝争いしてきましたから。気楽にやるのが精神面でもいい」。マスクで口元は見えなくても、笑みを想像できる声色だった。

 大関と連戦で、13日目は貴景勝に挑む。過去7勝9敗。自身と入れ替わるように貴景勝が大関昇進してからは1勝6敗と劣勢だ。「序盤から自信を持ってやって、結果もついてきた。残り3日間もなるようになる」。千秋楽まで心の平衡を保てれば、賜杯に近づく。 

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2022年3月25日のニュース