ペア準優勝“りくりゅう”「見たことがないような技を」喜びと悔しさの先にある未来へ

[ 2022年3月25日 08:31 ]

フィギュアスケート世界選手権第2日 ( 2022年3月24日    フランス・モンペリエ )

<世界フィギュア2022 ペアフリー>銀メダルをかざす三浦璃来&木原龍一(撮影・長久保 豊)
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 ペア・フリーが行われ、SP3位の三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)が127・97点で3位に入り、合計199・55点で順位を1つ上げて準優勝を果たした。12年の高橋成美、マービン・トラン組の銅メダルを超え、日本勢最高位の快挙となった。

 ジャンプやスロージャンプでミスが相次ぎ、今季を締めくくる「ウーマン」は納得いく演技ではなかった。メダルこそ確定させ、キス&クライでブルーノ・マルコット・コーチから「その場に一緒にいさせてくれてありがとう」という温かい言葉をかけられたが、もっとやれるという思いが2人にはあった。

 三浦は「自分が弱かったところが全部出てしまった。それに対して龍一君が引っ張ってくれていたんですけど。私自身が引きずってしまって、ゴメンねという気持ちでした」と言う。「メダルというのはうれしいんですけど、やはり悔しさが残ったメダル。自分たちはそこに値しないと思っているので、まだまだ自分たちはこれから上にいける。来シーズンさらにさらに上を目指して頑張っていきたい」と語った。

 常に危険と隣り合わせの競技で、シーズンを走りきった。序盤から試合を重ね、数々の好成績を残してきた。4年に1度の五輪舞台も団体戦でメダルをもたらし、個人戦でも戦い抜いた。キス&クライで得点を待ちながら、木原は「ああ、やっとシーズンオフだな」としみじみと思った。「毎試合、毎試合、良い成績を出さないといけないっていう気持ちがあった。少し疲れてきたところもあったので、ようやく終わったなという気持ち」。三浦をリードする木原は、正直な思いを口にした。

 今後は日本に帰国して、4月のスターズ・オン・アイスに出演予定。5月からSP、フリーとも新たなプログラムに着手するという。「コーチのブルーノやメーガンから新しい技を学んでいきたい。また、新しい技、見たことがないような技をチームでつくっていきたい」と木原。メダルを手にして得た喜びと悔しさを胸に、“りくりゅう”は未来に向かって再び歩み始める。

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