【荒磯親方 真眼】朝乃山の欠点「脇の甘さ」改善急務

[ 2020年3月16日 05:30 ]

大相撲春場所8日目 ( 2020年3月15日    エディオンアリーナ大阪 )

朝乃山(右)は豊山にすくい投げで敗れ2敗目を喫する (撮影・奥 調)
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 豊山は厳しい攻めでした。右を殺しにいった左手がよく伸びていて、距離をつくってから左のはずに入れました。朝乃山の欠点とされる右の脇の甘さを突いた相撲で、朝乃山といえどもあれだけ右を殺されては何もできませんでした。

 朝乃山からすれば、相手が右差しを警戒してくるところで、もう少し左の攻めを考えていく必要があります。どうしても左から抱え込みにいく癖がありますが、下からあてがうだけでもだいぶ変わってきます。この日も左から攻めていければ、豊山の左も伸びてこなかったでしょう。

 右の脇の甘さも先場所から気になっていた部分です。当たっていくときに体と腕が離れていると力は半減し、拳1個分でも隙間ができるとそこを突かれてしまいます。豊山戦は負けて当然と言える相撲でした。右腕をおなかの前で畳んで固めることができれば、相手もおっつけにくくなります。体の調子が悪いわけではなく力も十分にあるだけに、後半戦は脇の甘さの修正が急務となります。 (元横綱・稀勢の里)

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