東海大が王者の余裕 両角監督、箱根連覇「自信ある」

[ 2019年12月30日 05:30 ]

第96回箱根駅伝 来年1月2日号砲

マスクをして囲み取材を受ける東海大・両角監督(撮影・久冨木 修) 
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 来年1月2、3日に行われる第96回箱根駅伝は、1920年の第1回大会から100年の節目を迎える。29日に区間エントリーが発表され、前回初優勝した東海大は“黄金世代”の4年生4人を含む5人が前回と同じ区間にエントリーする経験重視のオーダーで連覇を狙う。主将で前回4区区間2位の館沢亨次、7区区間2位の阪口竜平(ともに4年)、今年の全日本大学駅伝MVPの名取燎太(3年)を補欠に回す余裕の布陣で「東海1強時代」を盤石なものにする。

 黄金世代が東海大の黄金時代を築く。両角速監督(53)は「2連覇の自信はある。来年も今年に匹敵する戦力はあるので、連覇できたら3連覇もあります」と自信満々に語った。

 初優勝した前回大会は、8区で小松(当時3年)が区間新記録の激走で逆転し、そのまま逃げ切った。指揮官は今大会も混戦になると展望しているが、最後は東海ブルーのユニホームが真っ先に大手町に帰還することへの確信は揺るがない。往路優勝ができなくてもトップと70秒差以内なら逆転Vは可能といい「復路10区で逆転したい。ドラマチックじゃないですか。テレビの視聴率にも貢献したいですね」と不敵に笑った。

 前回大会で優勝を経験した小松ら5人を、いずれも今年と同じ区間に配置する鉄板オーダーを組んだ。「強みは選手層の厚さ」と豪語するだけあって、当日変更可能な補欠に主将の館沢、前回7区で区間2位の阪口ら黄金世代のエース級を置いて不測の事態への対応も万全。「区間エントリーした5人は経験者。その経験がプラスになることを期待している」と指揮官は狙いを明かす。

 唯一の不安材料は前回大会の6区山下りで2位の中島怜利(4年)が登録16人のメンバーから外れたことだ。6区にはここまで箱根駅伝出場経験のない羽田を配置したが、日本選手権1500メートル連覇の館沢主将が6区山下りという奇襲の可能性もある。「よそはうちを読みづらいのではないか」と不安材料さえも駆け引きに使う構えだ。

 他校のオーダーで気になるのは東洋大のエース相沢が花の2区に入ったことくらい。両角監督は「(他校は)あまり気にしてはいない。まずは自分たちがベストを尽くすことが大事」。我が道を進んだ先に2連覇のゴールテープを見据えている。

 《開始の1時間10分前まで変更可》▽エントリー変更 レース当日の開始1時間10分前(午前6時50分)までメンバー変更が可能。変更できるのは区間登録選手と補欠選手に限られ、区間登録された選手が他の区間に変更することはできない。変更は往路、復路合わせ4人までとなっている。

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