渋野 単独5位以上で“藍超え” 日本人最短1億円突破で「冷蔵庫買いたい」

[ 2019年9月12日 05:30 ]

プロアマに出場し笑顔を見せる渋野日向子
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 女子ゴルフの日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯(優勝賞金3600万円)は12日、兵庫県三木市のチェリーヒルズGC(6425ヤード、パー72)で開幕する。全英女子オープンを制した渋野日向子(20=RSK山陽放送)は11日、プロアマ戦でアウト9ホールをラウンド。今大会の単独5位以上で到達する日本人最短での生涯獲得賞金1億円へ、帰国後最高の状態で今季国内メジャー第2戦へ挑む。

 “レジェンド”宮里藍さんを超える日本人最短での生涯獲得賞金1億円突破まで約920万円。「1億円」と言えば「億万長者」を連想する渋野が、快挙達成を前に自らの目の前にぶら下げたニンジンは意外な物だった。

 「家の冷蔵庫を買いたいです」

 自宅のリフォーム、駐車場の拡張など、獲得賞金をつぎ込みたい事案はさまざまあるが、目下の懸案事項は増える一方のいただき物。つい先週もツアー初優勝を飾った今季メジャー第1戦、ワールドレディース・サロンパス・カップの副賞、20キロの牛肉が自宅に届き「入らん」と頭を抱えたばかりだった。

 18年アース・モンダミン・カップのホールインワン賞で獲得した600万円では思い切り背伸びして高級ミニバン、初優勝のご褒美にも高級ブランド、セリーヌの財布を購入。だが、本来は半袖シャツに短パンが一番という庶民派だ。「あれはオマケ」と笑う全英の優勝賞金約7200万円を加えると既に1億6000万円を稼ぎ出した今も「周りは変わっても私は変わらない」との宣言通り、選んだのは冷蔵庫。“普段着”の挑戦を懸命に続けようとしている。

 その渋野が全英優勝から帰国後、最高の状態でツアールーキー初の国内メジャー連覇が懸かった日本女子プロ選手権に挑む。帰国直後の北海道meijiカップでは発熱、2週前のニトリ・レディースでは急性副鼻腔(ふくびくう)炎の診断を受けたが、先週1週間のオフに立て直し、体調は回復。シャフトの硬さとクラブ重量を微調整して疲労から落ちていた飛距離も戻った。

 渋野が想定する優勝スコアは通算20アンダー以上。「このコースは初日出遅れたらもう無理。初日からガツガツと」。通算18アンダーで制した全英を上回るハイスコアの争いへ、スタートダッシュを決めれば、まずは連続イーブン以下ラウンドの日本ツアー新記録が樹立されることになる。

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