サモア“旋風”破産で低迷も…フィジカル健在、日本と第3戦で激突

[ 2019年9月12日 05:30 ]

ラグビーW杯 日本の対戦国紹介(2)

試合前、国歌斉唱するサモア代表(撮影・吉田 剛)
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 1次リーグA組の日本のライバル紹介2回目は、第3戦(10月5日)で対戦するサモア。フィジカル自慢の南太平洋の雄とは前回大会に続いて同組となったが、世界ランキングを含め両国の立場が逆転した上での再戦となる。

 W杯初出場の91年から2大会続けて8強入りし、ウェールズを通算4度破り、アルゼンチンにも3勝1敗。強じんな肉体を武器に旋風を巻き起こしてきたサモアは15年以降、かつてない低迷が続いている。4年前の世界ランキングはサモア11位で日本12位だったが、現在は16位と10位。ティア1(格付け最上位の伝統国)を脅かす1番手の座も、日本に奪われた。

 サモア協会は財政難で17年に破産。十分な報酬を受けられず、スポンサーもない状況から、選手の海外流出が今も止まらない。試合が思うように組めず海外組の招集も難しいため、連係面の強化や課題である規律の徹底も進まない。今大会の出場も国際統括団体ワールドラグビーに資金援助を受け、ドイツとのプレーオフを経て、やっと決めたものだ。

 もっとも、身体能力が高い選手が多いだけに、勢いがつけば波乱を起こす可能性はある。W杯前最後の実戦となった7日のオーストラリア戦は15―34で敗れたものの、残り10分まで7点差と食らいついた。

 クルセーダーズのスーパーラグビー3連覇に貢献したプロップのアラアラトア、サントリーやサンウルブズで変幻自在の活躍を見せたSOピシ(豊田自動織機)、元リコーの快足FBナナイウィリアムズが目立つ展開になれば、95年以来の8強も夢ではない。

 ◆メンバー交代 W杯サモア代表のSHスコット・マロルア(26)が肩の脱臼でメンバーから外れた。7日のオーストラリア戦で負傷し、8週間離脱の見込み。代わりにSHペレ・カウリー(26)が招集された。

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