友風 最速金星、初土俵から14場所目 横綱初挑戦で撃破

[ 2019年7月20日 05:30 ]

大相撲名古屋場所13日目 ( 2019年7月19日    ドルフィンズアリーナ )

はたき込みで鶴竜(右下)から金星を奪った友風(撮影・中村 与志隆)
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 平幕・友風が最速金星を挙げた。初土俵から14場所目で迎えた初の横綱戦で鶴竜をはたき込んで沈めた。年6場所制となった1958年以降(幕下付け出しを除く)で小錦と並ぶ最速記録で、横綱初挑戦での金星は17年秋場所の阿武咲以来となる。1敗で並んだ白鵬、鶴竜を2敗で平幕・照強が追う展開となった。

 騒然とする場内を背に花道を引き揚げる途中、友風は辺りに落ちている座布団に気づき勝利を実感した。出迎えてくれた、いつもは笑顔の付け人の瞳が潤んでいるのが目に留まり、「込み上げてくるものがありました。泣きそうだったけれど、インタビューがあるから我慢して…」。戦っているのは自分一人だけではない。そんな思いが体中を巡り目頭が熱くなった。

 初の横綱戦へと向かう車中。兄弟子の嘉風から「言っておくけど横綱はめちゃめちゃ強いぞ」と電話で忠告された。「雲の上の存在」との言葉に取組前夜は「緊張しっ放し」だった。実際、前の取組の白鵬に力水をつけ、直後に鶴竜と対峙(たいじ)すると「頭の中がごちゃごちゃになった」と混乱状態に陥った。

 ところが、次の瞬間に落ち着きを取り戻していた。花道の奥に、普段はいるはずのない師匠の尾車親方(元大関・琴風)が立っていた。「逆にその姿を見て緊張がほぐれました」。低く当たってきた鶴竜に後退しながらも土俵際でヒラリ。金星の瞬間は「夢を見ているみたい」と頭の中が真っ白になり、師匠も「まさかだよ。ビックリした」と弟子の番狂わせに目を白黒させた。

 全勝の横綱を止めた男はピアノの腕もピカイチ。そんな24歳の脳裏には時折、音楽が流れるという。この日は女手一つで育ててくれた母・奈美さんに思いをはせ「母親の悲鳴が聞こえているようです。恐らく号泣しているでしょう」と笑った。余韻に浸るのもつかの間。「気を抜かず、あと2日頑張ります」と再び勝負師の目になった。

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