剣翔 十両22場所目の初優勝に感慨「幕内に上がってからがスタート…長かった」

[ 2019年7月20日 16:22 ]

大相撲名古屋場所14日目 ( 2019年7月20日    ドルフィンズアリーナ )

<大相撲名古屋場所14日目>隆の勝(手前)をはたき込みで下す剣翔(撮影・椎名 航)
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 東十両6枚目の剣翔(27=追手風部屋)が十両優勝を決めた。後続に2差をつけて臨んだ西十両4枚目の隆の勝(24=千賀ノ浦部屋)との一番は右から張っていったが左を差せず、そこからすぐに動いてはたき込み。自己最高の12勝目で、十両22場所目で初優勝となった。

 「(優勝は)意識しないようにした。引かない、引かない、と意識したが引いちゃった。体の反応。実感がないけどうれしい」

 日大を経て14年初場所に初土俵を踏み、16年初場所で新十両昇進を果たした。だが、先場所までは2桁勝利が1度だけで、2桁黒星も1度だけ。大きく番付を上げないが幕下に落ちることもなく、長らく十両にとどまった。「幕下に落ちたくないという気持ちが強かったから、8勝したらホッとしていた」。今場所は順調に勝ち星が挙げられたことで「落ちたくないというより、(幕内に)上がりたいという気持ちが強くなった」と気持ちが前を向いていた。

 慢性化している腰痛により、場所前は満足な稽古ができなかった。場所が始まってからは、序盤に右ふくらはぎが蜂窩(ほうか)織炎となった。万全ではない中で「なんでも思い切ってやる」と速い相撲を心掛けたことも快進撃の要因となった。

 9月の秋場所は新入幕が濃厚だ。「ここからがスタート。幕内に上がってからがスタート。やっとです。長かった」と感慨深げに話した。

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2019年7月20日のニュース