山田 日本勢初V!男子エペ25歳伏兵が日本人対決制す

[ 2019年6月16日 05:30 ]

フェンシング アジア選手権第3日 ( 2019年6月15日    千葉ポートアリーナ )

男子エペ個人で優勝し、雄たけびを上げる山田優
Photo By 共同

 個人戦2種目が行われ、男子エペは山田優(25=自衛隊)が、同種目の日本勢で初優勝を飾った。世界ランク2位の見延和靖(31=ネクサス)が決勝トーナメント2回戦で敗れる波乱の中、決勝で宇山賢(27=三菱電機)との日本人対決を制した世界54位の伏兵が戴冠した。女子フルーレは上野優佳(17=SEISA)が2位だった。

 下克上の戴冠を決めると、マスクを脱ぎ捨ててピストを駆けた。出場していた日本選手4人中、世界ランクが最も低い54位の山田が、歓喜の雄叫びだ。「優勝できたことは凄くうれしい」。エースの世界2位・見延が決勝トーナメント2回戦で敗れる中、25歳が主役を演じた。

 宇山との日本人対決となった決勝。6―10と窮地に立たされたが、「最後まで諦めずにいくしかない」と逆襲した。宇山のトリッキーなプレーに惑わされず、ポイントを積み重ねた。前日(14日)に25歳の誕生日を迎え、チームメートに祝ってもらったが、試合ではライバル。「25歳の素晴らしいスタートが切れた」と笑みを浮かべた。

 姉・あゆみとともに17年全日本選手権で、きょうだい優勝。18年全日本女王の妻・里衣はスタンドで観戦し、夫の雄姿に号泣した。「また泣いてもらえるように(18日の)団体も頑張る」。取材エリアに現われた妻に向けた2冠宣言。アジアNo・1の25歳は、自らの言葉を裏切らない。

 ◆山田 優(やまだ・まさる)1994年(平6)6月14日生まれ、三重県出身の25歳。17年に全日本選手権を制し、18年はアジア大会の団体で史上初の金メダル。今年は史上初めてW杯の団体も優勝した。姉のあゆみもフェンシング選手。1メートル84、73キロ。

続きを表示

2019年6月16日のニュース