岡谷工 一丸突破!1年生ロック・グルングが逆転トライ

[ 2018年12月28日 11:22 ]

第98回全国高校ラグビー第1日・1回戦   岡谷工13-7和歌山工 ( 2018年12月27日    東大阪市・花園ラグビー場 )

<和歌山工・岡谷工> 前半30分、トライを決めたグルング・カルロス(右から3人目)のもとにかけよる岡谷工フィフティーン(撮影・大森 寛明)
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 1回戦が行われ、2季ぶり30回目の出場となった岡谷工(長野)は和歌山工に13―7で競り勝ち、2回戦進出を決めた。守備時間が長く我慢のディフェンスを強いられたが、唯一の1年生スターター、ロックのグルング・カルロスが前半に逆転トライを奪った。30日の2回戦ではBシードの天理(奈良)と対戦する。

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 殊勲のヒーローは控えめだった。2点を追う前半終了間際、インゴールまで15メートルの位置のラインアウトからモールを組むと、最後は11人で押し切ってトライ。「モールトライはみんなのトライ。たまたまボールを持っていたのが僕なので。横取りというか…」。隊列の最後尾でボールを押さえたグルングは、遠慮気味に振り返った。

 だが、努力したからこそ幸運をつかんだのは間違いない。6月に体育の授業中にバレーボールを蹴って右膝半月板を損傷。勝野大監督に大目玉を食らったが、懸命なリハビリと下半身強化で基礎を築いた。飯田との県予選決勝はリザーブ入りも出番がなかったが「(花園までの)1カ月アピールした」ことで4番を奪取。ほとんどの時間を守りに費やした後半には、持ち味の低く鋭いタックルを何度も相手に突き刺した。

 小6からスクールでラグビーを始めたが、中学では柔道部に所属して県ベスト8。「得意技は大腰。体幹が強くなった」と他競技で身に付けた強さをラグビーでも生かす。「チームのバランスを考えて」先発起用を決めたという元日本代表の勝野監督も「1年ながらよくやってくれた。いい経験になったと思う」と高い評価を与えた。

 次の対戦相手は天理。指揮官が「いいチャレンジになる」という強豪にも全力でぶつかる。

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2018年12月28日のニュース