稀勢、新スタイル!まわしこだわらず高安に13勝3敗

[ 2018年12月28日 05:30 ]

高安(右)と稽古をする稀勢の里
Photo By 共同

 大相撲の横綱・稀勢の里(32=田子ノ浦部屋)が27日、進退の懸かる初場所(1月13日初日、両国国技館)に向けて関取との稽古を再開した。東京都江戸川区の田子ノ浦部屋で弟弟子の大関・高安(28)と16番取って13勝3敗。得意の右上手を引いて寄りきったのは2番だけで、まわしにこだわらず前に出る相撲が目立った。稽古後は「気持ち良かったですよ」と納得の表情だった。

 稀勢の里の18年は皆勤が秋場所のみで、年間成績は11勝15敗64休だった。11勝のうち8勝が寄り切り。つかまえてしまえば勝率は上がるが、九州場所では一度もまわしが引けずに一勝もできなかった。同じ左四つの高安相手でも組み止めることに固執しなかったのは「そういう場面が多くなってくると思うし、いろんな場面がある。まわしが取れない時もあるし」と反省を踏まえてのものだった。

 これまでは左差しを狙いにいって腰高になることが多かったが、この日は頭を下げて左右からおっつけることで、上体が起きることは少なかった。九州場所は右膝痛で途中休場したが「大丈夫でしたね」と話したように、立ち合いでは右足からしっかり踏み込んだ。

 ぶつかり稽古では高安に何度も転がされ、背中にべっとりと砂がついた。全体の稽古が終わってからもすり足を続けるなど、がむしゃらさが垣間見えた。結果が求められる初場所まで約半月。和製横綱はあらゆる可能性を想定しながら鍛錬を続けていく。

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2018年12月28日のニュース