札幌山の手 “リーチ魂”だ!偉大な先輩に恩返しの初戦突破

[ 2018年12月28日 10:14 ]

第98回全国高校ラグビー第1日・1回戦   札幌山の手27-19熊本西 ( 2018年12月27日    東大阪市・花園ラグビー場 )

<熊本西・札幌山の手>前半11分、モールから抜け出してトライを決める札幌山の手・鈴木(撮影・北條 貴史)  
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 リーチの後輩たちが粘りの逆転勝ちを果たした。今月上旬に差し入れとして全選手、スタッフにパーカが届き、「勝って恩返し」を合言葉に、札幌山の手(南北海道)が5年ぶりの初戦突破&花園10勝目を手にした。

 選手たちの奮闘ぶりと若き日のリーチの姿を重ね合わせた恩師の札幌山の手・佐藤幹夫監督(57)は言った。「最後まで諦めずに、よくトライを奪い返した。昨年(予選で)負けて悔しい思いをした選手たちはよく頑張った」。試合後、同監督は海外にいるリーチにLINE(ライン)で吉報を届けた。

 苦しい試合だった。前半は2トライを奪ったが、熊本西の重量FWに苦しみ、何度もモールで押し込まれ、12―14で折り返し。耐えながらも後半10分に相手のお株を奪うモールで逆転トライを奪うと、その後突き放した。

 偉大な先輩の教えが効いた。今年2月、リーチがテレビ番組の企画で訪問。繁松秀太主将(3年)らが約1時間の直接指導を受け、タックルを受けてもらう機会もあったという。「凄く重たかった。大きくて、がっちりしていた」と繁松。さらに「信用されるのはディフェンスができる選手」「目標は口に出さないと達成できない」という金言も授かり、選手は「全国制覇」の言葉を口にしてきた。

 後半15分にトライを奪ったNo・8のヴェア・タモエフォラウ(2年)は「次はシード校(中部大春日丘・愛知)を倒し、いい正月を迎えたい」と言葉に力を込める。W杯イヤーの幕開けを花園で迎えることが、何よりの恩返しとなるはずだ。 (武田 政樹) 

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2018年12月28日のニュース