【玉ノ井親方 視点】稀勢を棒立ちにした白鵬の速さ際立った一番

[ 2018年9月22日 09:18 ]

大相撲秋場所13日目   ◯白鵬―稀勢の里● ( 2018年9月21日    両国国技館 )

稀勢の里(奥)を寄り切りで下す白鵬(撮影・久冨木 修)
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 横綱対決は、白鵬の攻めの速さが際立つ一番となった。右から張って素早く左を差し、左のかいなを相手の脇の下に入れて、相手の体を起こしながら右をねじ込んだ。最後は稀勢の里を棒立ちにさせての寄り切り。相手に本来の重みがなかったというよりも、それ以上に白鵬の踏み込みと、反応の良さに尽きる一番だった。

 一方の稀勢の里はここまでよく頑張ったと言える。でも次の場所も同じような相撲じゃ駄目。特に白鵬には今のままでは勝てない。左差しにこだわる相撲では、相手の方が動きが速いから何もできなくなる。それよりも、立ち合いからもっと突き放して、相手に何かをさせてから左を差したり、右をあてがって攻めた方が崩しやすくなる。元々突き放すスタイルで上がってきた力士なんだから、もう一度原点に立ち戻った方がいいよね。(元大関・栃東)

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