【記者の目】相撲協会、暴力体質を改善するこれが最後の機会

[ 2017年11月30日 09:30 ]

日馬富士引退

会見でうつむく日馬富士
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 日馬富士の引退で、相撲協会が教訓としなければならないのは、相撲界に根強くはびこる「教育」という名の暴力を一掃することがいかに難しいか、ということである。

 くしくも、この日の引退会見がそれを浮き彫りにしていた。日馬富士は貴ノ岩への暴行後の10月26日に「彼が謝りに来て」と明かし、続けて「その時に、こうやって叱ってくれるお兄さんがいることに感謝しろよ。気をつけて頑張れよと言って、握手して別れたわけですから。まさか、事がこんなに大きくなるとは」と語っている。問題は、暴力を伴った指導が少しも悪いことではないと、その時点で彼自身が確信していたことである。

 暴力による「教え」は、いくら「本人のため」という気持ちがあったとしても、許されるものではない。立場の弱い者にすれば、それはただの乱暴でしかない。相撲協会は今回の問題が、その暴力的な体質を改めるための最後の機会であると、肝に銘じるべきだろう。(編集委員・大渕 英輔)

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