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大久保2戦連発で価値証明!微妙な一撃も「判定覆らないから」

[ 2015年3月15日 05:30 ]

<川崎F・神戸>後半14分、ヘディングシュートを決める大久保。右は岩波

J1第1S第2節 川崎F2―2神戸

(3月14日 等々力)
 J1第1S第2節は14日、各地で8試合が行われ、ホームで神戸を迎えた川崎Fは後半14分に元日本代表FW大久保嘉人(32)が2試合連続となるゴールを決めた。試合は2―2で引き分けたものの、ベテランストライカー健在を印象付けた。鹿島の金崎、神戸の渡辺らA代表経験者も日本代表スタッフの前でゴールを決め、得点力アップを求めるハリルホジッチ新監督へアピールした。連勝を飾った浦和と広島が首位に立った。

 ストライカーとしての嗅覚を発揮した。1点をリードされた後半14分だった。大久保は小林がゴール右からゴール前に浮かせたボールに飛び込み、無理な体勢から頭で触る。バーを叩いたボールは真下に落ちて弾んだ。数秒の“間”があって主審のホイッスルが鳴ったほどの微妙な一撃。神戸の選手が主審に詰め寄ったが、ゴールの判定は変わらなかった。

 大久保自身は「(ヘディングの後)転んだので、入ったかどうか分からなかった。でも審判が笛を吹いたら判定は覆らないから」。まさに、“執念”が呼び込んだ泥くさいゴールだ。2試合で2点のハイペースは、3年連続得点王へ最高のスタートでもあった。

 完成したばかりの等々力の新メーンスタンドでは日本代表のボヌベー・コーチとA代表のコーチを兼任する手倉森U―22日本代表監督が観戦。W杯ブラジル大会以来の日本代表入りへ決定力健在を見せつけた。ただ、神戸の倍以上のシュートを打ちながら2―2の引き分けに終わったことに大久保は「もったいない試合。こういう試合をなくすようにしないと。きょうで終わりにしたい」とし、悔しさから「得点できたのは良かった」と日本代表の話題には努めて無関心を装った。

 チームの優勝にこだわり、そのために得点王と30得点の高い個人目標を掲げている。もっとも「試合で安定して結果を出せば自然とリストに入る」と語っており、代表は常に目指すべき場所。ハリルホジッチ監督に目を向けさせるためにも、川崎Fを勝利へと導くゴールを狙っていく。

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