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ベルギー苦戦必至…ぜい弱左サイドをメッシが強襲する!

[ 2014年7月5日 17:40 ]

DFコンパニーらベルギー代表はアルゼンチン代表FWメッシらを止められるか(AP)

W杯ブラジル大会準々決勝 アルゼンチン―ベルギー

(7月5日 ブラジリア)
 優勝候補アルゼンチンと、アザールら近年有能なタレントを輩出しているベルギーの対戦が、決勝トーナメント準々決勝で実現。見どころをサッカージャーナリスト粕谷秀樹氏に聞いた。
【試合速報 決勝トーナメント】

 グループステージから決勝トーナメント1回戦まで、アルゼンチン守備陣は脆さも垣間見せている。ベルギーが誇るアザールのドリブルを、スタメン復帰濃厚といわれるルカクのパワーを、完封することは至難の業だ。CBロホの出場停止も、小さくないダメージだ。

 一方、ベルギー守備陣も非常に危うい。GKクルトワは安定しているが、センターバックのコンパニは古傷との過酷な戦いを強いられ、左サイドバックのフェルトンゲンはスピード不足を露呈している。決勝トーナメント1回戦の米国戦でも、1対1の競り合いではほとんど勝てなかった。タイミングのいい攻撃参加で何回かチャンスをつくったとはいえ、守れないDFでは本末転倒だ。攻撃参加した後の対応が遅く、自陣に全速力で戻るわけではないため、スペースを提供するシーンは欧州予選でも目についた。

 この情報を、ベルギーの弱点をアルゼンチンが入手していたら、意外な大差がついたとしても不思議ではない。ラベッシ、サバレタ、ディマリアなどでの連携で、あるいはメッシの“個”の力をもってすれば、ベルギーの左サイドを攻略するプランは何通りも考えられるのではないだろうか。

 もちろん、ベルギーもコンパニを軸に対応するに違いないが、彼が左サイドに重心を置けばDFラインのバランスは崩れ、ディフェンシブサードにおける劣勢は否めない。苦戦必至。ベルギーのワールドカップは、準々決勝でフィナーレを迎える。

 ◇粕谷秀樹(かすや・ひでき) 東京都・下北沢生まれ。「日本スポーツ企画出版社」にて週刊サッカーダイジェスト副編集長、月刊(後に月二回刊)ワールドサッカーダイジェスト初代編集長、同社の編集局次長などを経て、2001年に独立。現在は「スカイパーフェクTV!」、「Jスポーツ」などで、欧州チャンピオンズリーグ、プレミアリーグの解説者として活躍中。

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2014年7月5日のニュース