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号泣ハメロドを抱擁したブラジル選手…川本氏「認めている証拠」

[ 2014年7月5日 17:24 ]

涙するコロンビア代表ハメス・ロドリゲス(左)を慰めるブラジル代表ダビド・ルイス(中)とダニエウ・アウベス(AP)

W杯ブラジル大会準々決勝 コロンビア1―2ブラジル

(7月4日 フォルタレザ)
 コロンビアの快進撃は開催国ブラジルの前に止まった。5試合連続で6得点を決めるなど、今大会注目となったコロンビア代表MFハメス・ロドリゲスのW杯も終わった。試合後、涙するロドリゲスにブラジル代表DFダビド・ルイス、DFダニエウ・アウベスらが、声を掛けて抱きしめるシーンに、スポニチ本紙評論家の川本治氏(62)は「素晴らしいシーンだった」と振り返った。

 川本氏は「ブラジルがコロンビアの攻撃力を警戒」して、右サイドバックに守備重視のDFマイコンを起用したこともあり、「序盤の先制点はあったものの、試合の入り方、流れからすると、ずっと得点が決まらないまま90分が過ぎてもおかしくなかった」と感じたという。その理由として「コロンビアは初のベスト8というのもあってか、力が入っていた。攻撃陣はミスも若干多かった」を挙げて、こういった試合ではなかなか得点が決まらない事が多いと語った。

 その象徴的なシーンとして、前半21分ロドリゲスがドリブルで持ち込んでのカウンターで、パスをもらった右サイドMFクアドラードが、中央に折り返したボールをチアゴ・シウバにカットされたシーンを挙げた。「1次リーグだったら、難なくゴールに結びつけていたカウンター場面。ベスト8で、ブラジルが相手というのが、どこか意識させるものがあったと思う」とW杯という大きな舞台で、出場している選手にしかわからないプレッシャーがあるんだろうと語った。

 後半35分、反撃の1点となったPK獲得シーンは「GKセザールはレッド(退場処分)でもおかしくなかった。残り時間を考えると微妙だが、レッドだったらわからなかったかもしれない」と語り、終盤の猛攻からすると、同点後に延長戦という可能性もあったかもしれない。

 川本氏は「コロンビアにとっては、次にベスト4を目指す大きなスタート。涙するロドリゲスをダビド・ルイス、アニエウ・アウベスが抱きしめるシーンは完全に彼のことを認めている証拠。(同代表は)欧州で活躍する選手がほとんどで、22歳のロドリゲスをはじめ、21歳のキンテーロ、22歳のアリアスら若い選手が多い」と今後のコロンビアに期待を寄せた。

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2014年7月5日のニュース