ブラジル人サポーター　ネイマール負傷で「優勝なくなった」

　サッカーのワールドカップ（Ｗ杯）でブラジル代表のエース、ネイマール選手がコロンビアとの準々決勝で負傷してから一夜明けた５日朝、フォルタレザの空港では「ネイマール欠場なら代わりは誰か」などと、次戦のメンバーや戦力をめぐり激しく議論するブラジル人サポーターらの姿があった。

　ブラジルの有力紙はいずれも、ピッチで倒れたネイマール選手のつらそうな表情や、担架で運ばれる場面の写真を１面トップに据え「ブラジルへの打撃」などと伝えた。

　フォルタレザの空港で、ブラジル代表のユニホーム姿で知人と電話していた３０代の男性は「これでもう優勝はなくなった。他のメンバーでどこまでがんばれるか」。

　空港にはコロンビアのサポーターもいたが、ブラジル人らが怒りの矛先を向けるような様子は見られなかった。

　リオデジャネイロのビルで守衛として働くセルジオ・ソウザさん（４５）は「ネイマールはスターだが、彼なしでもブラジルは優勝できる」と力強く話した。

　負傷が伝えられた直後の４日夜、試合があったフォルタレザの競技場前には数十人のブラジルサポーターが詰め掛け、会場が閉鎖された後もゲート前で係員に「どういうことだ」「説明して」と質問。係員は「分からない。落ち着いてくれ」と呼び掛けた。（共同）