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日本のW杯前線基地、アクセス便利で設備充実イトゥー市が最有力

[ 2013年11月20日 05:30 ]

ボードワン国王スタジアムで練習する(左から)細貝、岡崎、乾、森重、吉田。14年W杯へ着々と準備中

 来年6月12日に開幕するW杯ブラジル大会で、日本代表のベースキャンプ地としてサンパウロ州イトゥー市が最有力候補に挙がっていることが19日、分かった。既にFIFAに複数の希望地を提出しているが、日本移民が多く日本人の住みやすい環境が整備されていることや、各都市へのアクセスの良さなどから現時点で第1希望にしている。

 イトゥー市はサンパウロ州の北西部に位置する人口約15万人の都市。サンパウロ市からは約100キロの位置にあり、カンピーナス市のヴィラ・コボス空港から車で30分程度の距離にある。W杯期間中はベースキャンプ地を拠点にブラジル国内の試合会場を転戦することになるだけに、空路でのアクセスが便利なことは大きなメリットだ。

 日本からの移民が多く、サンパウロ州で最も裕福な都市の一つとしても有名。トヨタやホンダ、味の素など多くの日本企業もある。日本食材を調達しやすいことや医療施設の充実など日本人が住みやすい環境が整備されていることも魅力だ。02年日韓W杯優勝メンバーの元ブラジル代表ジュニーニョ・パウリスタが会長を務めるイトゥアーノ・フッチボル・クルビの本拠地でもあり、練習環境も充実。複数の高級リゾートホテルがあり、コリンチャンスなど名門クラブも合宿を張る。

 日本協会は現地にスタッフを派遣し、使用可能な83カ所の候補地のうち約50カ所を視察。サンパウロ州のモジダスクルーゼス市も有力候補に挙がっていたが、ブラジル紙によると既にベルギーのキャンプ地に内定したという。関係者は日本のキャンプ地について、「まだ決定ではない。抽選会で試合会場が決まってから、もう一度、候補地を洗い直す。今、施設を造っている会場もあるので、抽選会後に新たな候補地も見たい」と明かしたものの、現時点で「イトゥーは有力候補の一つ」と認めた。

 既にFIFAには複数の希望地を提出済みだが、希望地以外からの選定も可能。FIFAが定める決定リミットは来年1月30日とあって、12月6日の組み合わせ抽選会後にはザッケローニ監督が自ら候補地に足を運ぶ方向で調整を進めている。今後も妥協せず最高の環境を求める方針だ。

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2013年11月20日のニュース