藤井正弘の血統トピック

種牡馬ディープ、独走に加速!二世対決も注目

[ 2013年9月18日 06:00 ]

 社台スタリオンステーションから13年シーズンの種付け実績が発表された。

 本年度の種付け頭数は前年比427頭減の総計3870頭。全30頭の供用種牡馬別最多はキャリアハイとなる262頭の交配を記録したディープインパクトで、意外なことに種牡馬デビュー7年目にして初めての“種付けキング”奪取となった。裏を返せば、昨年来のリーディング独走状態は必ずしも量的なアドバンテージによるものではなかったということ。この先はさらに独り勝ちが加速することになるのだろう。その一方、過去3年連続で最多種付け頭数を記録していたキングカメハメハは、体調を崩してシーズン途中で交配を中止。昨年の251頭から170頭減の81頭にとどまった。他では現3歳の初年度産駒のスロースタートが響いたのか、105頭→32頭というメイショウサムソンの減り幅が目につく。

 初供用種牡馬は父キングカメハメハの代役としてフル稼働したルーラーシップが208頭、同スタリオンにおけるディープインパクト初の後継種牡馬ディープブリランテが205頭と、生産部門でも“2世対決”の幕が開いた感じ。ダート王スマートファルコンも父ゴールドアリュールを4頭上回る164頭の繁殖牝馬を集め、116頭に交配した輸入種牡馬タートルボウルを含めて4頭のルーキーが既成勢力の目減り分を穴埋めした形だ。なお、先月末に急死したトウカイテイオーも1頭に交配を済ませていた。順調なら文字通りのラストクロップが来春、生を受けることになる。

(サラブレッド血統センター)

続きを表示

バックナンバー

もっと見る