藤井正弘の血統トピック

ホットロッドチャーリー導入は社台SSの“好球必打”

[ 2023年1月18日 05:30 ]

 仕事柄、国内外の種牡馬の動向にはそれなりのアンテナを張っているのだが、社台スタリオンステーションのホットロッドチャーリー導入は驚きだった。同馬はG1タイトルこそペンシルベニアダービーのみながら、G2・3勝に加え、ケンタッキーダービー、ドバイワールドC、ベルモントS、BCジュベナイルと、G1・2着4回のシルバーコレクター。22年世界ランキングでもおそらく、ダート部門のトップ10にランクされることになる強豪である。

 ホットロッドチャーリーは父オックスボウ、母インディアンミス(母の父インディアンチャーリー)という血統の5歳馬。プリークネスS勝ちの父はBCクラシック優勝馬オーサムアゲイン後継で、母は本馬の前に、現在は日本で種牡馬生活を送るエスケンデレヤとの交配でBCスプリントなどG1・4勝の北米牡馬チャンピオンスプリンター、ミトレを産んでいる。母の父インディアンチャーリーは、22年度最終確定レーティングが注目される同期の世界王者フライトラインと共通。現在進行形の活力にあふれるスピード血統だ。

 社台SSで供用されるデピュティミニスター系輸入種牡馬はフレンチデピュティ、マインドユアビスケッツに次いで3頭目。前者は父としても母の父としても大成功を収め、同じデピュティミニスターのインブリードを内蔵する後者は昨年の新種牡馬チャンピオンに輝いた。電撃トレードは血統的な“好球必打”でもあったということだろう。(サラブレッド血統センター)

続きを表示

バックナンバー

もっと見る