藤井正弘の血統トピック

【ジャパンC】オネスト アーバンシー曽孫30年越しのリベンジへ!

[ 2022年11月23日 05:30 ]

 最新の凱旋門賞馬アルピニスタの参戦こそ、かなわなかったものの、今年の招待馬4頭はそれぞれに手ごわい。特にプレレーティング最上位(121ポンド)のオネストには血統面にも激走のトリガーが仕込まれている。93年凱旋門賞馬にして歴史的名繁殖牝馬。というより、ここでは93年ジャパンC8着馬というべきアーバンシーの血である。

 オネストの父フランケルはアーバンシーが産んだ大種牡馬ガリレオの最高傑作にして最良の後継種牡馬。今のところ17年5着のアイダホがガリレオ産駒のジャパンC最高着順で、血統的リベンジは「孫」から「曽孫」の代に託された形だ。

 種牡馬フランケルが初めて送り出したクラシックホースは他でもない東京芝2400メートルのオークス馬ソウルスターリング。以後も安田記念のモズアスコット、朝日杯FSのグレナディアガーズなどの輸入、持ち込み産駒を通じて日本の芝コースへの適応力は実証されている。前記アルピニスタも同じフランケル産駒。日本勢にとっては仮想アルピニスタという見方もできるだろう。

 加えてオネストは母の父がガリレオの半弟シーザスターズ。こちらも今年はカルティエ賞全欧年度代表馬バーイードの父となった大種牡馬でオネストはアーバンシー3×3の超近親交配馬ということになる。30年越しの因縁に決着をつける最終兵器かもしれない。(サラブレッド血統センター)

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