藤井正弘の血統トピック

来年欧州クラシックでディープインパクトと後継種牡馬の父子対決!?

[ 2022年9月21日 05:30 ]

 17日にフランスのシャンティイ競馬場で行われたG3コンデ賞(芝1800メートル)を制したヴィクトリアロードは、ディープインパクト後継サクソンウォリアーの初年度産駒。現在、海外で供用されているディープインパクト後継種牡馬には、今年のイタリアダービー2着馬テンペスティの父となったアルバートドック、インドで産駒が活躍中のフィエロなどがいるが、パート1競馬国のGレース勝ち馬を出したのは、供用2年で日本に復帰した現2歳世代の注目株ダノンバラードを含めてサクソンウォリアーが初めて。ディープインパクト系海外進出の橋頭堡(きょうとうほ)ともいうべき18年英2000ギニー馬の面目躍如である。

 19年からアイルランドのクールモアスタッドで種牡馬入りしたサクソンウォリアーは、交配料3万ユーロ(約380万円)に設定された初年度の種付けで115頭の血統登録産駒を得た。この父と同じエイダン・オブライエン調教師が手がけるヴィクトリアロードは、母が芝6Fの英G3アバーナントS勝ち馬ティックルドピンク、祖母が英G2キングズスタンドSなどGレース3勝のカサンドラゴーという快足牝系の出身。ちなみに10日の愛G2チャンピオンズジュベナイルSに優勝したディープインパクト最終世代のオーギュストロダンは、いとこのロードデンドロン(英G1フィリーズマイル勝ち馬)の子である。来年の欧州クラシックでは種牡馬として最初で最後の“父子対決”が見られるかもしれない。(サラブレッド血統センター)

続きを表示

バックナンバー

もっと見る